<話題の焦点>=動きだすILC計画、宇宙の始まりの謎に迫る壮大な計画

 宇宙の始まりの謎に迫る次世代加速器「国際リニアコライダー」(ILC)の日本誘致が具体化してきた。壮大な構想実現へ向けて次世代加速器を手掛ける企業に関心が集まりそうだ。

 ILC計画は、直線状の加速器をつくり、現在達成しうる最高エネルギーで電子と陽電子の衝突実験を行う計画。宇宙初期に迫る高エネルギーの反応を作り出すことによって、宇宙創成の謎や、時間と空間の謎、質量の謎に迫る計画となっている。

 国内での建設候補地は、九州の脊振山地(福岡と佐賀県)と東北の北上山地(岩手と宮城県)が争っていたが、最大50キロメートルに及ぶ直線の実験装置を設置できる安定した岩盤を評価し、ILC計画の誘致を目指す国内の研究者らは、建設候補地を北上山地に一本化したことを正式に表明している。

 ILCの建設に関しては、膨大な予算がネックとなり、海外では立候補を断念した国が相次いでいる。しかし今回、日本が建設候補地を一本化し誘致に向けて強い意欲を見せていることから、国内でILC計画が大きく前進することになりそうだ。

 ILC計画への参画が予想される企業に関しては、現時点での世界最大の加速器であるスイス・ジュネーブの「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」の製造に参加した企業などが参考になる。三菱重工や浜松ホトニクス、IHIなどが注目される。

◆次世代加速器の関連銘柄

JFE<5411.T>  JFEスチールが磁性を持たない鋼材を供給
古河電工<5801.T> 超電導線材を手掛ける
浜松ホト<6965.T> 光電子増倍管などで高実績
三菱重工<7011.T> 超伝導加速空洞製造のパイオニア
IHI<7013.T>  冷却装置で実績

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)