東京五輪開催で「国家戦略特区」構想に弾み

3連休前に利益確定売り、9月物SQ算出を注視
 あす(13日)の東京株式市場は、3連休を前に利益確定売りが先行する展開で、日経平均株価は続落となりそうだ。12日は小幅反落となったものの、9月入りして以降の日経平均株価は、約1000円幅の上昇となり、短期急騰への警戒感が台頭していることは確か。また、いったん1ドル=100円台での推移となっていた円相場が、再び99円台に入ってきたことで、輸出関連の主力銘柄の上値が重くなりそうだ。

 東京五輪関連銘柄の物色は、周辺銘柄へと幅を広げて継続しているものの、大型株への買いエネルギーは、週初に比べ減少傾向にあることは否定できない。また、13日は、株価指数先物・オプション9月物のSQ(特別清算指数)算出日の当たっており、波乱展開の要素もある。
「国家戦略特区」構想で関連銘柄にチャンスも
 2020年夏季五輪の開催都市が東京に決定したことで、安倍政権の成長戦略第3弾で推進する「国家戦略特区」構想に弾みがつきそうだ。政府の経済財政諮問会議の民間議員は、東京五輪をアベノミクスの「第4の矢」と位置づけ、東京を特区に指定し、大胆な規制緩和を進めることなどを求める提言をまとめる。国家戦略特区は、地域限定で大胆な規制緩和や、税制優遇などの措置を講じるもので、政府は全国の自治体から提案を募っている。

 超党派の国会議員で作るカジノ議連(国際観光産業振興議員連盟)は、10月に召集が予定される秋の臨時国会に、カジノ解禁に向けた法案を提出する見通しだが、カジノ構想も国家戦略特区の象徴的な存在となりそうだ。

 また、羽田空港沖合拡張に伴って発生した跡地を中核とした周辺地域での構想も東京五輪開催と直結することから実現に拍車が掛かりそうだ。構想によると、中小製造業支援、クールジャパン、先端医療の3分野を集積することで、アジアの国際ハブ(拠点)空港を目指す羽田空港に隣接する地の利を生かし、経済の底上げを図るという。

 さらに、東京都が掲げている「アジアヘッドクォーター特区」も再度脚光を浴びそうだ。この構想は、アジア地域の業務統括拠点や研究開発拠点のより一層の集積を目指して、外国企業の誘致を行う構想で、新たに進出する外国企業に対する優遇税制や様々な規制緩和を用意するというもの。具体的には都営交通の24時間運行のほか、外国人医師による一定の医療行為の認可、インターナショナルスクールの誘致、容積率や用途の緩和などを進める方針。また、これに伴い、都市インフラの一段の整備や、羽田・成田空港の利便性向上なども進める計画で、羽田空港の中間国際線の発着枠拡大や、ビジネスの中心地である「丸の内・日本橋」や、リニア中央新幹線の起点となる「品川」地区での再開発も進められる。これらに関連する銘柄にはビジネスチャンスが一段と拡大しそうだ。