<話題の焦点>=植物工場関連、天候異変で注目度高まる

 記録的な猛暑に続き、豪雨や竜巻など天候異変の長期化で、野菜価格の高止まりが続いている。また、政府はTPP(環太平洋経済連携協定)参加に関連して農林水産品の輸出を倍増させて、2020年までに1兆円を目指すという目標を掲げており、効率的な農業生産が急務となっている。

 こうした、野菜価格の高騰軽減策や農業生産の効率化で注目度が高まっているのが〝植物工場〟だ。ガラス温室など栽培施設の中で、植物の生育環境(光、温度、水分など)を制御して栽培を行う施設園芸のうち、高度な環境制御と生育予測を行うことにより、野菜などの植物の周年・計画生産が可能な栽培施設のことだ。

 キユーピー<2809.T>の大規模植物工場「TSファーム」は、一般の農地でのレタスの収穫が年3回程度のところ、年間11回収穫でき、同一面積の比較では生産性は8倍に達する。カゴメ<2811.T>は、自社ブランドの「こくみトマト」を太陽光発電利用型の植物工場で生産。また、宮城県内に植物工場を建設してハーブ栽培に乗り出したセコム<9735.T>や、水菜、レタスなどを生産し、自社店舗で使用している大戸屋ホールディングス<2705.T>にも注目。また、日清紡ホールディングス<3105.T>は、徳島県に設置した植物工場でいちごの栽培・出荷に成功しており、13年から静岡県でも設備を導入し、今秋から出荷予定。一方、システム関連では、植物工場向けにLEDなどの光源を製造している岩崎電気<6924.T>、閉鎖型植物工場向けの空調システムを開発して販売している朝日工業社<1975.T>も見逃せない。

◆主な植物工場関連銘柄

 銘 柄<コード>   今期営業増益率   株価   PER

朝日工<1975.T>     黒字転換    368  23.4
大戸屋HD<2705.T>   38.5   1113  29.6
カゴメ<2811.T>     ▼4.1   1706  32.0
キユーピー<2809.T>    0.6   1541  18.4
日清紡HD<3105.T>    4.5    813  93.2
岩崎電<6924.T>     21.5    215  45.6
セコム<9735.T>      4.1   6090  20.1

※株価は12日終値(単位:%、円、倍)

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)