安倍首相の消費増税発表と株価推移

3連休控え売り優勢、オープンハウスが新規上場
 あす(20日)の東京株式市場は、前日までの2日間で日経平均株価が454円と急上昇していることに加え、3連休を控えていることもあり、全般相場は売り優勢の展開で一服商状となりそうだ。

 現地18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、事前の市場予想に反して量的緩和縮小が見送られたため、世界的に投資家のリスク許容度が高まるとの見方が広がり、同日のNYダウ平均株価は過去最高値を更新した。米の量的緩和縮小見送りを受けて、海外の為替市場では、一時1ドル=97円台ヘと円買い・ドル売りの傾向が強まったものの、東京時間に入るとこの傾向が逆転し、19日午後6時現在では1ドル=98円80銭台での推移となっている。また、対ユーロでは、一時、1ユーロ=134円台と急速な円安・ユーロ高が進行し、円は3年8カ月ぶりの安値水準となっている。

 日程面では、不動産売買の代理・仲介事業を手掛けるオープンハウスが東証1部に新規上場する。8月の全国百貨店売上高、8月の全国コンビニエンスストア売上高に注目。海外では、APEC財務相会合(インドネシア)、中国、香港、韓国、台湾の株式市場の休場が焦点となる。
〝不人気政策代表〟についての〝プレゼンテーション〟に注目
 安倍晋三首相は10月1日に、国民に対して現行5%の消費税率を、14年4月に8%に引き上げる方針を打ち出す見通しだ。首相は発表される完全失業率や、日銀短観の内容を確認した上で、記者会見して増税を表明する。同時に、増税による景気の失速を避けるため、5兆円規模の経済対策を合わせて実施する方針だ。通常は、ここまで明確にイベントの内容が決まると、株式市場では〝織り込み済み〟と判断されることが多く、現状では発表後も株価の大きな下落は想定されない。

 ただ、一部市場関係者からは「安倍首相は、消費増税の発表前後の株価推移をかなり気にしてるようだ」との見方が出ている。首相が17日、外資系証券会社の開催した機関投資家向けの会合に「私の3本の矢の経済政策によって景色は一変しました。明らかに今の日本は〝買い〟です」というメッセージを寄せたこともその表れなのだという。

 しかし、考えてみると安倍首相はもちろん努力や才能もあるのかもし知れないが、かなりの強運の持ち主であることは確かのようだ。東京の五輪開催決定はその最たるものだが、現地18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、事前の市場予想反して量的緩和縮小が見送られ、世界的に投資家のリスク許容度が高まるとの見方が広がり、同日のNYダウ平均株価が過去最高値を更新したのも、日本株にとってはかなりの幸運といえる。

 通常ならば、消費者からは総スカンをくらう〝不人気政策代表〟の消費増税について、安倍首相が国民に向けてどいう説得力のある〝プレゼンテーション〟をするのか、また、それを受けて株価がどう反応するのかに注目したい。