「不動産株相場」新ステージへ、倉庫や流動化関連など注目

<25日予想>配当権利取りの動き交え底堅い、米株と為替動向に左右
 25日の東京株式市場は、米国株市場と為替の動向に引き続き左右される流れとなりそうだ。ただ、3月期決算企業の中間期末を控え、通期業績の増額期待や、権利取り最終日ということもあって中間期の配当狙いの買いなどが下値を支え、下押してもきょう同様に底堅い展開が予想される。仮に今晩の米国株市場でNYダウが反発に転じれば、東京でも主力株中心に買い戻される流れとなり、日経平均株価は1万4800円台を回復する展開が想定される。

 米国では9月のFOMCで量的緩和の縮小が見送られたことはマーケットにポジティブサプライズとなったが、その後、連銀総裁の発言などで10月のFOMCで出口戦略に踏み出すとの思惑が株価軟調の背景となっている。量的緩和縮小のタイミングや規模は為替の動向にも影響を与えるだけに、引き続き株式市場は不透明感を引きずることになりそうだ。もっとも、シリア情勢の不安心理後退や、中国・欧州景気に対する警戒感が和らいでいることは、全般リスクオンの流れを形成する要因としてプラスに働いている。

 なお明日はエンビプロ・ホールディングスが東証2部に新規上場する。また海外では米8月の耐久財受注、米8月の新築住宅販売件数の発表が予定されており、米国の量的緩和縮小時期を占ううえでも重要視される。
<トピックス>政策・オリンピックなどが下支え
 不動産株相場、新ステージへ──。不動産株が活気づいてきた。東京五輪開催決定が契機となり、五輪の開催地区となる東京・湾岸地区を中心とした不動産開発に投資家の関心が向かっている。さらに、安倍政権の成長戦略に絡む「特区」構想は大都市を中心とした不動産への需要を喚起しそうだ。今年春以降、約半年にわたり調整局面を続けた不動産株は、今秋以降、新局面を迎えそうだ。

 19日に国土交通省が発表した7月1日時点の基準地価調査では、3大都市圏が5年ぶりに上昇に転じた。特に、商業地は東京圏で前年に比べ0.6%上昇(前年は0.8%下落)となった。半年ごとの地価では、2013年1~6月が0.9%の上昇。12年7~12月は0.2%下落であり、今年4月の日銀の異次元緩和をはじめアベノミクス効果が地価上昇となって表れていることが見てとれる。

 なかでも、見逃せない役割を果たしているのが、REIT(不動産投信)などの各種ファンドを通じた不動産への投資だ。各種ファンドを通じた資金は、商業用ビルやマンション用地などの取得となり、不動産市場に流入している。

 さらに「2%物価目標」を掲げた日銀の金融政策がインフレヘッジとしての不動産に資金を流入させたところに、2020年の東京五輪開催が決定。市場関係者からは「東京の魅力向上で不動産価値の増加が見込める」との見方が浮上。不動産株の見直しへと動き始めている。

 大手不動産株は、日銀の金融緩和期待を背景に、今年4月に高値をつけた後、半年近くにわたり調整局面となっている。三井不動産<8801>の場合、4月12日に3610円高値をつけた後に下押したが、ここ戻り歩調を強め年初来高値更新が目前に迫っている。

 米量的緩和の縮小開始が目先見送られ、低金利状態が続くとの期待が膨らんでいることも、不動産株には追い風となっている。今後は秋口にかけ、安倍内閣の成長戦略で「国家戦略特区」が指定され、同地域の開発構想が不動産株を押し上げそうだ。

 秋口以降の新ステージでは、三井不や三菱地所<8802>や住友不動産<8830>といった大手不動産株に加え、東京を中心とする含み資産株や倉庫株、それに土地流動化などの中小型の不動産関連株が物色されそうだ。

 不動産関連事業のヒューリック<3003>や常和ホールディングス<3258>、都内に土地を持つ不動産株ではテーオーシー<8841>や東京楽天地<8842>、含み資産関連の東京都競馬<9672>、よみうりランド<9671>、東洋埠頭<9351>、東海運<9380>など。それに倉庫の三井倉庫<9302>、ヤマタネ<9305>

 加えて、不動産流動化でケネディクス<4321>やトーセイ<8923>、いちごホールディングス<2337>など注目される。