実は“絶好の押し目買い局面”…!?

米来年度予算成立に絡んだ混乱は収拾せず - ドル売り
※ご注意:予想期間は10月1日と表示されていますが、本日(9月30日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 “いつものこと”ということで、「今回も特に問題なし」という楽観的な見方を背景にして“米債務を巡る懸念の後退”との“プラスα”を想定していましたが、にわかに雲行きが怪しくなってきました。下院は29日に可決したものの、「医療保険制度改革(オバマケア)の1年延期」を盛り込む再修正案だったからです。

 上院は否決するとの見方が高まっており(仮に否決されなくても、オバマ大統領が拒否権を発動との声も…?)、「米政府機関の一部閉鎖」が現実味を帯びつつあるからです。この「月内の来年度予算成立は困難」「一部の政府機関は10月から閉鎖」「米経済は失速」との見方の台頭は、リスク回避姿勢を纏いながらドル円をジリジリと下落させていきました。
経済指標や要人発言もドル売りを後押し、週明けは“ギャップダウン”スタート!
 またミシガン大消費者態度指数が事前予想を下回ったことからNYダウが下落したことや、「10月か12月、あるいは1月の縮小はあり得る」とのエバンズ・シカゴ連銀総裁コメントは“QE(米量的緩和)10月縮小の可能性”に触れたとしてドル売りを後押しした感があります。こうして98円前半へと反落したドル円は、その後も大きく値を戻すことがなく、下値を窺いながら先週末の取引を終えています。さらに週末の間も解決の糸口が見えておらず、本日の週明けオープニングは98円ラインを割り込む“窓空け(ギャップダウン)”でスタートとなっています。
「米政府機関の一部閉鎖」が現実味を帯びる!
 そして米来年度予算案がいよいよ期限を迎える本日(30日)は、さらに思惑にて“上を下へと揺れ動く”展開が想定されるところです。

 仮に「米政府機関の一部閉鎖」となれば、国防や医療・金融という死活的な機能を除いて、ほぼ全ての機関(業務)が停止することになります。当然、米景気や雇用への影響が想定されるところとなります。喫緊では4日予定の米雇用統計が発表見送りとなる可能性が指摘されており、QE縮小の先行き(時期)が米雇用環境に委ねられている面が強い状況では、さらに“後ズレ等の思惑”としてマーケットを揺るがしかねません。
しかし現在のドル売りは“一時的なもの”?
 一方で、政府機関が閉鎖した際の影響度合い(GDPの押し下げ効果)は、一説では「1週間当たり0.15ポイント~0.45ポイント」と試算されおり、“短期間であればそれほど大きな問題にはならない(持続的なドル売り要因にはならない)”との見方があります。そしていくら与・野党間でこじれているとはいっても、“米政府の債務不履行(デフォルト)”といった事態を誰も望んでおりません。このため「米政府機関の一部閉鎖」よりも重要と見られる「債務上限引き上げ問題(17日が期限?)」は解決すると見るのが自然となります。このため現在のドル売りは“一時的なもの”と考えることが可能であり、またギリギリではあるものの日足・一目均衡表の雲に支えられているテクニカル的な後押しがこの思惑を支えることになります。
リスク許容度はタイトに設定する必要があるが…
 もちろん結論が出るまでは“突風的なドル売り”や“過剰反応した際のリスク回避の円買い”には十分な警戒が必要ですが、マーケットは「米政府機関の一部閉鎖」をほぼ織り込んだ感があります。リスク許容度はタイトに設定しておく必要がありますが、リスクをとりつつ“絶好の押し目買い局面”と見ておきたいところです。
ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:99.170(9/24高値、9/26高値、20日移動平均線)
上値4:99.037(9/27高値、9/20~9/27の61.8%戻し、大台)
上値3:98.897(9/20~9/27の50%戻し)
上値2:98.711(日足・一目均衡表基準/転換線、9/20~9/27の38.2%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値1:98.495(50日移動平均線)
前営業日終値:98.168
下値1:98.000(大台)
下値2:97.755(9/18安値、日足・一目均衡表先行スパン下限、ピボット1stサポート)
下値3:97.638(8/8~9/20の61.8%押し)
下値4:97.454(8/29安値、ピボット2ndサポート)
下値5:97.000(大台)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

12:03 ドル円 抵抗・支持ライン追加