”経済対策の内訳”+”恩恵を受ける業種と注目銘柄”

安倍首相「消費税8%を表明」
 安倍晋三首相は1日夕刻、首相官邸で記者会見し、消費税率を来年4月に現行の5%から8%へと引き上げると発表した。消費税率の引き上げは、1997年4月以来17年ぶりで2回目。同時に5兆円規模の経済対策や、企業への設備投資や賃上げを促すための1兆円規模の減税。さらに、復興特別法人税の1年前倒し検討などを明らかにし、消費増税による経済へのマイナス影響の緩和を目指す。今後株式市場でも、経済対策と減税が追い風となる銘柄に改めて注目が集まりそうだ。
経済対策の内訳は?
 経済対策の内容は、公共事業などで約2兆円、震災復興事業1兆3000億円、消費増税による影響が大きい市町村民税を納めていない非課税世帯に1人当たり現金1万~1万5000円を給付する「簡素な給付措置」に3000億円、住宅ローン減税の恩恵が小さい低所得者を対象に最大30万円を支給する「すまい給付金」や減税措置に4000億円超などの予算
を盛り込む。

 この経済対策では、大手ゼネコンをはじめとした建設会社や橋梁、道路、セメントなどの関連企業が恩恵を受ける。また、住宅関連企業も追い風が持続しそうだ。
法人税減税に拡大余地
 株式市場が経済対策のなかでも最も注目しているのが法人に対する減税だ。今回、企業の設備投資を促進するための減税として7300億円、賃上げを促進するため税制拡充で1600億円を盛り込む。

 また、復興特別法人税の1年前倒しでの廃止検討、さらに法人実効税率の引き下げについては、速やかに検討を開始するとしている。
設備投資減税に "景気浮揚"効果
 設備投資減税の具体策としては、企業が工場や機械などの設備を更新する場合に、投資額の3%を法人税から差し引いていたが、この割合を拡大することが有力視されている。また、政府は新薬開発などの新技術に取り組む企業の研究費の一部を、法人税から差し引く「研究開発税制」の延長なども検討している。これに伴い、企業の設備投資を3年間で1割増の70兆円(現在は年間63兆円)に拡大し、景気浮揚につなげることを掲げている。
産業機械、リースに恩恵
 設備投資促進減税の関連銘柄としては、自動車産業などを中心に、更新需要の前倒しなども期待できる産業用ロボットメーカーのファナック(6954)、安川電機(6506)、不二越(6474)、ナブテスコ(6268)などのメリットが見込まれる。さらに、FA(ファクトリー・オートメーション)機器、制御機器メーカーでは、横河電機(6841)、オムロン(6645)、富士電機(6504)、アズビル(6845)。工作機械では、ツガミ(6101)、牧野フライス(6135)、オークマ(6103)、DMG森精機(6141)に注目。

 リースの手法を活用した新しい仕組みを導入する可能性もあることから、設備投資に関連する総合リース各社にビジネスチャンスの到来も予想され、オリックス(8591)、日立キャピタル(8586)、芙蓉総合リース(8424)、興銀リース(8425)、東京センチュリーリース(8439)に注目が集まりそうだ。