「自律反発の域を出ず」

「明日改めて窓埋めか」
 本日の日経平均は41.29円高の13894.61円で取引を終了した。朝方は売り先行となったものの、売り一巡後は早々に押し目買いが優勢。プラス圏へと浮上した。米国で短期での債務上限引き上げの話が出てきたことで、市場では一時的に安心感が台頭。ヘッジファンドの売り一巡も重なり、相場はしっかりとした値動きとなった。
 
 しかし、日経平均の日足チャートでは、底入れ感がかなり乏しい。目標となっていた下方の窓(13613.48円-13748.68円)に到達していないほか、ローソク足でも底入れムードがまったくない。自律反発の域を出ておらず、明日にも再び下値を試す動きとなりそうだ。

 米国では債務上限問題が一向に進まない。一部、妥協案などが囁かれているが、実質的な議論の進展はない。共和党の一部には「デフォルトも辞さない」との強硬派がおり、その一方で「最終的には合意される」という楽観的な見方もある。10/17という崖に向かってチキンレースをしているようにしかみえず、結局は直前までアクセルを踏み続けるのだろう。したがってあと1週間はこの混乱が続くことになる。

 だから、軸が上向きに転換することはあり得ない。少なくとも下方の窓(13613.48円-13843.61円)を埋める動きになり、場合によってはさらに下に突き抜けるだろう。軸下向きのときはそう動くべきであり、そう動くはずだ。本日の上昇は「自律反発の域を出ない」と認識し、戻り売りのチャンスと考える。明日は改めて売られ直されるだろう。

 さて、財政破綻ギリギリの米国だが、実質的な植民地国家である日本に対しては強硬路線を続けている。消費税を増税させ、原発を再稼働させる。そしてTPPに参加させ、辺野古には基地を作る。着実にその歩みを進めており、一瞬の揺らぎもない。

 TPP交渉に関しては、今日の日経一面で「聖域を絞り込み」などと報じられている。「何が聖域だ!」と思うわけだが、政府・与党の交渉・試みは利害関係者への免罪符にすぎない。聖域確保が難しいなか、交渉をしているフリをしているだけである。そもそもTPPは、聖域なき関税撤廃を目指している。アメリカが植民地支配を強化するためものであり、日本から資産・権益を強奪するための合法手段でもある。実質アメリカ傘下の日経新聞がアリバイのごとく経過を報告しているのであり、その過程に一切意味はない。「がんばったけどダメでした」という言い訳なのであり、まるで成績が悪い子が親にこう言っているかのようだ。

 米政府による軍産複合体に対する社会福祉・公共事業である沖縄基地建設に関しても同じことだ。日本の検察というこれまたアメリカ傘下の公的機関を使い、基地建設に邪魔な勢力を排除する。裁量によって犯罪を捏造・でっち上げ、脅しの材料として使う。選挙違反を摘発された徳州会事件も、「決して例外ではない」という分析もあるほどだ。

 以上のように、米国は「窮鼠、猫を噛む」状態となっている。実際にはFRBが紙を刷るだけ(政府のアカウントに数字を電子的に入力するだけ)で良いのだが、これを行うためには「議会の合意」という厄介な作業が残っている。今はその手続きを進めているのであり、これは待つしかない。米長期金利が低い状態であれば、お金は無尽蔵に作ることができるからだ。

 だから、一番怖いのは、金利の暴騰であり、ギリシャ化することだ。お金を刷るスピードよりも金利負担が多いと、ドル大量発行の錬金術が使えなくなる。そのとき彼らはどうするのか。普通はドル発行を諦め、新たな通貨を「捏造」することになる。アメロとか何とか・・・。もちろん最終的にはそういう事態に至るだろう。