後場、手控えムードで、小高く推移

安倍首相の初心表明演説は、特段インパクト無し
安倍首相の初心表明演説がどれだけ影響を与えたかわかりませんが、たとえば、東京電力<9501>が後場寄りでいきなり急騰で始まったことなどは、材料も無いだけに、想像・連想買いに結びついた一例かもしれません。エナリス<6079>も同じ関連と言えるかもしれません。
セクター別で、トップに紙パルプが登場している点からみて、本日の相場は明らかに「判断保留」、ある意味「静観」をしていると解釈できます。
先物とファーストリテイリング
日経平均そのものは、朝の寄り付きから一貫して、上値を抜けずに、むしろ上値が切り下がるトレンドラインでした。右肩下がりです。ファーストリテイリング<9983>が指数を支えているという点は否定できないでしょう。同銘柄一つで、日経平均31円分の上昇に貢献しています。
前場から、先物がやけに上を志向しようとする傾向が見られ、相場内容の貧困さとはかなりギャップがありました。
現物指数を押し上げるのには、上記のようにファーストリテイリングが使われたと思われますが、やはりかなり意図的に、「下げさせまい」とする意向が働いたような気がします。
崩れそうで崩れない相場
前場に比べますと、値上がり銘柄数がさらに減り、値下がり銘柄が多いという結果になっています。右肩下がりとはいえ、まだ指数が「持っていた」のに比べて、個別銘柄の内容は悪化しているということになります。
ただ値下がり銘柄数は、一時1000を超えていましたから、それに比べますと、引けのロット買い(と思われます。意味不明)で、多少とも救われた感があります。
また、セクター別では、海運が前場の勢いを維持できなかったことも、あまり気持ちのよいものではありません。セクターとしては、辛うじてプラスで終わっていますが、個別で見ますと、行って来いに近いものが多いようです。
増田足
 基本データ
増田足では、日経平均現物の6色分布(10月11日⇒10月15日)は上昇銘柄群が、40.6⇒55.8%。下落銘柄群が59.4⇒44.2%。
6色帯は、本日は2日連続の「赤(上昇の崩れ)」です。
日経平均現物・先物は、「先読み」、「未来の窓」は。前場と同様25日足を上回る想定ですが、その後は伸び悩みです。
ドル円のほうも、「先読み」、「未来の窓」とも25日・75日足を完全に上回るとうところにまでは至らず、持合い。

 その他のテクニカル指標
このドル円は、25日移動平均線にぴったり頭を抑えられており、すぐ下に75日移動平均線が控えています。
一目均衡表でも、抵抗帯の「ねじれ」にまさに差し掛かっています。この間隙を抜けていけるかどうか、とうことが課題になっています。
こうしたクリティカルポイントですが、大方の想定では、米財政協議が妥結した、ということになりますと、これらのクリティカルポイントを一気に上に抜けていく、と考えるのが一番素直な相場想定でしょう。

 業績発表期待につなげる
そうなると、業績発表が次のステージになるわけで、企業の従来の相場想定が93円台ですから、おおむね98円前後で推移してきたことを考えますと、上方修正が圧倒的であろうということは容易に想像できます。今週金曜日に安川電機<6506>が業績発表をする予定です。同銘柄が一連の発表の皮切りになります。
では次に、ネガティブなシナリオのほうを一応見ておきましょう。

<米国主要指数と日本の新興市場に見る危うさ>
米国株式市場の主要指数は、楽観論だけが背景とはいいながら、水準的には危機的状況から脱却しています。
ダウ工業株指数は、週末・週明けの続伸で、50日・100日移動平均線(収斂)を一気に突破。これを持続できれば、両線も下向きから上向きに変わっていくことができます。
その他主要指数は、いずれも50日・100日線をすでに突破しており、ナスダックは戻り高値更新に王手をかけている状況です。
ただ、相変わらず、期待のナスダックのRSIはダイバージェンス(逆行現象)ですから、高値更新トレンドを持続している一方で、その上昇の勢いは漸次後退しているということになります。(日本では、東証マザーズ、JASDAQ指数も、RSIがダイバージェンスであり、ベアサイクルの兆候が確認されています。)
ただ、ダイバージェンスの場合でも、RSIの50以上でずっと滞空するようですと、過熱感を抱いたまま上昇を続ける最強パターンなので、文字通りダイバージェンスでこれから調整がどこかで始まるということなのか。
それともこの例外的な「最強パターン」なのか、一体どちらなのかは、現時点では見極めが難しいところです。
個人的に非常に懸念していること
あまり考えたくはないのですが、個人的に非常に懸念している相場シナリオがあります。
今回の財政協議の問題のいやなところは、これだけ懸念が引っ張られますと、いざ妥結となった場合に、いったんは相場が上昇したとしても、けっきょくたちまち出尽くしとなって、相場が下落してしまうというパターンです。
いずれにしろ、今月は需給関係が非常に不透明ですから、材料に対する市場の反応は大変読みにくいものがあります。
本日の東京市場の動きを見ますと、指数こそ先物がやけに上に引っ張ろうとしている動きがかいまみられました。ドル円が軟調となった局面でもそれは変わりませんでした。
一方で、個別の動きをみますと、手仕舞いとも考えられるような売りも見られました。
新興市場はそれでも、前場に見られた利益確定による下落が、後場は持ち直しているので、多少とも安堵感を覚えます。
ただ先物の買いで相場を維持しながら、その実、現物で利益確定が出ているとしたら、かなり意図的なものを感じますし、ここから10月後半、需給的には最も警戒されるところですから、仮に米連邦議会の紛糾が妥結したとしても、要警戒モードは維持したほうがいいでしょう。
ポジション的には、やはり含み損銘柄中心に、今週はやや手を放していき、少しでもキャッシュポジションを増やすようにしておいたほうが良いのではないか、と考えています。
ある意味、今晩以降、明晩まで、米国において財政協議妥結になるのであれば、いったんそこは相場が上に吹き上げるところと考えるのが自然でしょうから、そこで、これまで売ろうにも売りにくかった含み損銘柄の一斉処分をする好機と考えたほうがいいかもしれません。
キャッシュポジションの目安は、引き続き2割ということで良いと思います。
少なくとも、ポジションを目一杯買いで張るところではないと判断しています。