<クローズアップ> 戦略特区関連に照準、世界最先端のビジネス都市構築へ動く(1)

 安倍晋三首相は15日午後、衆院本会議で所信表明演説を行った。金融緩和、財政出動、成長戦略の3本の矢からなるアベノミクスについて「世の中の空気を一変させた」と成果を強調。この臨時国会を「成長戦略実行国会」と位置付け、企業の競争力強化によって経済の好循環を実現する考えを表明した。また、7年後の東京五輪開催に向けて「特異な規制や制度を徹底的に取り除き、世界最先端のビジネス都市を生み出す」ことで「国家戦略特区制度」を創設するとした。

 きのう召集された「成長戦略実行国会」で議論の対象となる法案のなかで、株式市場からの注目度が高いのが“国家戦略特区”だ。具体的な規制緩和の内容として、(1)都心居住促進のための容積率・用途規制緩和、(2)企業の農業生産法人への出資制限緩和、(3)成田・羽田両空港の機能強化と都心アクセス改善――などをはじめとした多くの項目が検討されている。また、超党派の国会議員で作るカジノ議連は、臨時国会にカジノ解禁に向けた法案を提出する見通しだが、このカジノ構想も国家戦略特区の象徴的な存在となりそうだ。

 さらに、東京都が掲げている「アジアヘッドクォーター特区」も再度脚光を浴びそうだ。この構想は、アジア地域の業務統括拠点や研究開発拠点の、より一層の集積を目指して、外国企業の誘致を行うもの。新たに進出する外国企業に対する優遇税制や様々な規制緩和を用意する。具体的には都営交通の24時間運行のほか、外国人医師による一定の医療行為の認可、インターナショナルスクールの誘致、容積率や用途の緩和などを進める方針。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)