市場の関心は、再び米量的緩和縮小に

週明けは売りスタート
 米財政問題という大きな嵐がひとまず過ぎ去った後、世界の株式市場の関心は、再び“米量的緩和縮小”のタイミングに戻っているようだ。当面の市場の焦点は、政府機関の一時閉鎖で発表が延期されていた米9月の雇用統計が22日に発表されること。米供給管理協会(ISM)が3日に発表した9月の非製造業景況指数の雇用インデックスがさえなかったことから、市場の事前予想は弱い内容となっている。

 もし、現実に米9月の雇用統計がマイナスの内容となれば、“量的緩和縮小は年明け以降”とのムードが高まりそうだ。しかし、年が明けると再び財政問題の期限が迫り、量的緩和縮小がさらに先送りになりかねない。したがって、結局3月以降というのが現実味を帯びてくる。

 バーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長の任期は1月末で、ジャネット・イエレンFRB副議長が後継議長に就任する。市場関係者からは「任期ぎりぎりのタイミングで、現職議長が重大な決断を下して置き土産を残す可能性は少なく、通常であれば後継者の手腕に委ねるのが常識的」としており、よほどの急激な環境の変化がなければ量的緩和の縮小まで、しばらく間がありそうだ。

 なお、来週の東京株式市場は、週後半から本格化する13年4~9月期の決算発表に関心が集まり、通期業績予想を上方修正する銘柄を中心に買い進む動きが想定される。ただ、週明けの21日は、外国為替市場で円高・ドル安の傾向が強まる可能性もあることから、売り優勢のスタートとなりそうだ。
超硬工具、14カ月ぶりのプラス転換
 切削工具やダイヤモンド工具といった超硬工具の出荷金額が回復基調を強めている。超硬工具協会の調べによると、7月の超硬工具の出荷金額は前年同月比5.3%増の258億8000万円となった。同出荷金額が、プラス圏に浮上するのは、2012年5月以来、14カ月ぶりのこと。

 為替の円安進行に伴い輸出が好調なほか、自動車や工作機械向けが伸びている。

 国内需要は、設備投資需要が回復していることも追い風だ。底入れ傾向を強める工作機械の受注などと同様に超硬工具も設備投資需要の回復の流れに乗っている。

 関連銘柄には、住友電気工業<5802>や三菱マテリアル<5711>やOSG<6136>などがある。

 超硬エンドミルなどで高実績を持つユニオンツール<6278>の業績は、2013年11月期第3四半期(12年12月~13年8月)の連結経常利益が前年同期比77%増の大幅増益を記録している。

 さらに、ダイジェット工業<6138>や旭ダイヤモンド工業<6140>、日進工具<6157>などの業績動向にも注目したい。