【米ドル】 米緩和長期化観測が強まるも、影響は限定的

米財政協議一服も、膠着気味の相場展開が続く
米ドル/円相場は、1ドル=90円台後半で揉み合う展開が続いている。米連邦債務上限引き上げを巡る混乱を受けて、10月8日には96.57円と約2ヶ月ぶりのドル安・円高水準を更新した。その後は米議会がデフォルト回避で合意できたことで99.01円まで反発するも、米金融緩和の長期化は避けられないとの見方からドルの戻り売り圧力も強く、明確な方向性を打ち出せていない。

米議会では来年2月7日までの連邦政府活動に必要な資金手当てに目処が付き、当面のデフォルトは回避される見通しになっている。米経済に対するダメージは免れないものの、当面の金融・経済環境は混乱状況から抜け出せることになる。ただ、為替市場ではこれによって米金融緩和政策の長期化は避けられないとの見方が、ドルの戻り余地を限定している。年内の債券購入縮小ができるのか不透明感が強まる中、来年3月までは現行政策のまま様子見に徹する可能性さえも指摘され始めている。もっとも、改めて債券購入の拡大方向に舵を切るような事態にならない限り、ドル相場の下落余地は限定的と見ている。ドル高(円安)ペースの鈍化は避けられないものの、ここから本格的に米金利低下が促されるような環境にもなく、ドル高・円安トレンドにおける一時的な調整圧力との理解で十分だろう。引き続き、ドルの押し目は買い拾っていきたい。

10月22日には発表が見送られていた9月米雇用統計の発表が控えているが、今回の統計には10月の政府機能停止の影響が反映されていないため、参考程度の評価に留まる。10月29~30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策変更が行われる可能性は低く、サプライズとなる程に強目の数値が出てこない限り、ドル/円相場に対する影響は限定されよう。

テクニカルでは、一目均衡表の雲下限98.67円が抵抗線となり、99円台回復でブレイク。サイコロジカルは、前週の7勝5敗から6勝6敗に。14日RSIは48.78。

今後1週間の予想レンジは、96.00~98.50円。

注目イベント。
【 米国 】
10/21(月)9月中古住宅販売高
10/22(火)9月雇用統計
10/23(水)9月輸入物価指数
10/24(木)新規失業保険申請件数
10/24(木)9月新築住宅販売高
10/25(金)9月耐久財受注
10/28(月)9月鉱工業生産指数
※確定されたもののみ。他、随時発表の可能性あり。

【 日本 】
10/21(月)9月貿易収支
10/21(月)8月景気動向指数
10/25(金)9月消費者物価指数