<検証話題株・太平洋セメント> 震災乗り越え完全復活へ、東京五輪のインフラ需要にも期待(1)

 太平洋セメント<5233.T>の株価が強調展開を続けている。震災の復興進展によるセメント需要が拡大しているほか、「国土強靭化」による公共投資需要も追い風だ。さらに、2020年の東京五輪開催も決定。セメント需要の増加が見込まれるなか、震災で被災した同社の業績は急回復している。

 太平洋セメントはシェア3割強を誇る業界最大手。この近年は、公共投資の削減によるセメント需要の低迷が続いた。なかでも「コンクリートから人間へ」をスローガンに誕生した民主党政権下では、株価も100円台で低迷。2010年10月には一時、87円まで売り込まれる場面もあった。

 さらに、11年3月の東日本大震災では、同社の大船渡工場(岩手県大船渡市)が被災し一時、セメントを生産する炉2基が操業停止した。

 こうしたなか、同年8月には2億株超を発行する公募増資を発表。公募の発行価格は1株121円で約330億円を調達し復旧に努めた。

 その後、大船渡工場が再稼働し、東北地方の復興需要でセメント需要は拡大。さらに、昨年12月の衆院選で自民党が大勝。同党による「国土強靭化」が打ち出され公共投資抑制策の転換はセメント需要の一段の拡大につながった。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)