日経平均株価398円安の背景

“売りにつながる材料”を総動員して攻勢
 25日の東京株式市場は、後場に入り株価指数先物主導で下げ幅が加速。日経平均株価の終値は、前日比398円安の1万4088円と急反落し、急転直下1万4000円大台攻防の様相となった。東証1部の値下がり銘柄数は1500を超え、全体の85%強を占める全面安商状だった。

 市場関係者からは「外国為替市場で、これまで円高の歯止め水準として認識されていた円・ドル相場の200日移動平均線(97円30銭近辺)を一気に突破して、一時1ドル=96円台後半へと円高が進行したことで、嫌気売りが加速した」との見方が出ていた。また、複数メディアによる「出資するアリババの米国・香港市場への上場計画が、当面中断される方針」との観測報道で、日経平均株価への寄与率の高いソフトバンク<9984>が売られたことも全般地合いを暗くしたようだ。

 ただ、市場では、短時間での急落の背景には、海外ファンド勢の売り仕掛けがあるとの見方が多い。円高進行のほかにも、年末のヘッジファンドの決算期を控えての45日ルールに伴う解約売り懸念をはじめ、現行の優遇税制である譲渡益課税を10%(復興特別所得税込みで、現在は10.147%)を来年から20%(同20.315%)に引き上げる税制改正、11月5日からの空売り規制の緩和、くすぶり続ける中国の金融引き締め観測など、5月高値からの6カ月を経過することによる信用取引の期日売りなど“売りにつながる材料”を総動員して攻勢を掛けてきたようだ。

 なお、来週明けの28日の東京株式市場は、25日の大幅安の反動もあり自律反発の展開となりそうだ。
バイオマス発電、固定価格買取で参入相次ぐ
 バイオマス(生物資源)発電が市場の注目を集めている。

 バイオマスとは、動植物などから生まれた生物資源の総称。食品廃棄物や間伐材、下水汚泥など未活用の生物資源を燃料として活用する。バイオマスを燃焼させエネルギー利用を行った場合、二酸化炭素(CO2)が発生するが同時に植物が成長することでCO2を吸収するため二酸化炭素の量は増加しない「カーボンニュートラル」という特性を持つ。

 政府は、バイオマス発電で2020年に全世帯の消費電力の約5%に相当するエネルギー創出を目標にしている。特に、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)を導入しバイオマス発電で生まれた電力を固定価格で買い取られることから、参入企業が急増。間伐材などを活用する木質系を中心に、新たな発電設備を作る計画が相次いでいる。

 大手製紙メーカーの王子ホールディングス<3861>や日本製紙<3863>などがバイオマス発電に乗り出しているほか、ファーストエスコ<9514>やFUJIKOH<2405>、タケエイ<2151>、省電舎<1711>なども参入している。

 バイオマス発電システムの製造はタクマ<6013>や中外炉工業<1964>、住友重機械工業<6302>などが手掛けている。

◆主なバイオマス関連銘柄

王子HD<3861>   バイオマス発電など売電に注力
日本製紙<3863>   熊本県などでバイオマス発電
住友林業<1911>   北海道にバイオマス発電所
中外炉<1964>    バイオマスのガス化発電システム
FESCO<9514>  福島などにバイオマス発電所
タケエイ<2151>   青森でバイオマス発電事業
省電舎<1711>    バイオガス発電事業を推進
タクマ<6013>    バイオマス発電プラントを製造
FUJIKO<2405> 千葉にバイオマス発電所
住友重機<6302>   バイオマス発電設備を製造