上にも下にも先物主導

強弱観対立も売り優勢に、FOMC後の為替に注目
 30日の東京株式市場は29日の地合いを引き継いで売りに押される展開となりそうだ。日経平均株価は週明け急伸したものの、まだ戻り売り圧力が残り、強弱観対立の場面が当面続く。

 29日の東京株式市場は売り優勢でスタートし、寄り後日経平均株価は一段と下値を模索し170円を超える下げをみせた。その後は前日終値近辺まで戻す値動きの荒い展開となったが、上にも下にも先物主導で振り回される地合いが続いている。そのなか、きょう、あすで行われるFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果を前に、足もとはとりわけ為替の動向に神経質な展開となった。目先1ドル=97円台半ばで収れんする動きで、早晩どちらかに大きく振れる可能性を念頭に置いておく必要がある。

 また、シャドーバンキング問題を抱える中国の金融政策に対する懸念もくすぶったままだ。折しもコマツの決算がネガティブサプライズとなり、中国関連株全般に売りが波及したように、現状は決して足腰の強い相場とはいえない。全般企業決算への期待が素直に相場に反映されるには今しばらく時を要しそうだ。
電線株に中長期視点でも注目
 29日の東京株式市場で、フジクラ<5803>の株価が急騰を演じた。一時、前日比69円高の456円まで買い進まれ、終値は同51円高の438円となった。28日引け後に発表した、14年3月期の第2四半期累計(4~9月)連結業績が、従来予想の売上高2700億円から2825億3800万円(前年同期比17.9%増)へ、経常利益30億円を72億100万円(同2.6倍)へとそれぞれ上方修正した。

 円安の進行で輸出採算が改善したことに加え、FPC(フレキシブルプリント配線板)を中心としたエレクトロニクス事業の採算改善が、主力顧客のスマートフォンメーカー向けが当初の見込み二比べ向上したことなどが寄与している。

 なお、14年3月期通期業績予想も従来予想の売上高5700億円を5800億円(前期比18.1%増)に引き上げたものの、経常利益は120億円(同9.4倍)の従来予想を据え置いている。しかし、経常利益の通期予想に対する4~9月期の進捗率は60%と高水準に達しており、再上方修正の可能性が高い。

 電線各社ともそれぞれ得意な事業分野は異なるものの、今後の東京五輪開催やリニア中央新幹線の整備などのインフラ整備に関連して中長期の視点で注目してみたい業界だ。