本当はどっち?

FRB高官の真意はどちら?
このところのマーケットは、決定的な材料がない中で米長期金利動向睨みの様相を呈しています。

そうなると注目されるのは米経済指標とFRB高官発言になるのですが、このところのFRB高官発言は非常に不安定でいったい真意はどこにあるのだろう、思ってしまいます。

ブラード・セントルイス連銀総裁は、先週金曜日の講演で「労働市場の情勢を表す2つの重要な指標である失業率 と非農業部門雇用者数が、過去1年間にはっきりと改善を示してきている」「これは縮小の正当性を裏付ける最も説得力のある根拠になる」と述べ、緩和縮小が近いと示唆したと受け止められ長期金利が上昇し、ドルが全般的に買われました。

ところが昨日同じブラード・セントルイス連銀総裁は「労働市場の改善は持続的なものではない可能性がある」「労働市場が改善しても、「凄まじい勢い」で進められている債券購入策の継続は可能」「インフレが低水準にあるため、個人的には(緩和縮小を)急ぐ必要は無いと考えている」と金曜の自身の発言を否定するような発言で当面緩和縮小はないと示唆し、今度は米長期金利の低下を招きました。

FRBは市場の混乱を防ぐ為に、大きな政策変更の前にはその変更を市場参加者が予想できるように情報操作をするのが通例です。しかしながら現在の状況では、いったいいつ緩和ペースの縮小が始まるのか、FRBはどのくらいそれを望んでいるのかが分かりにくくなっています。

現在は3月に緩和ペースの縮小が開始される、との見方が多くなっていますので、それ以前に縮小開始との見方が増えればドル買いに、さらに後ずれする、との見方が増えればドル売りになると予想できます。

もっとも、来年1月末に8年間ぶりにFOMCの議長がバーナンキ氏から(議会で承認されれば)イエレン氏に交代する直前ですので、FRB高官自身にも今後の政策の行方の見通しが不透明なのかもしれません。