“サプライズ”あるなら“ポジティブ”…?

想定とは違ったが“プラスα”が大波乱の引き金に…
※ご注意:予想期間は11月9日と表示されていますが、本日(8日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 期待していた“レンジからの脱却”が昨日は見られましたが、そのカギとなる“プラスα”は想定していたものとはかなり違っていました。

 ECB(欧州中央銀行)は大方の予想に反して25bp利下げに踏み込み、ユーロは急落となりました。そしてユーロドルの下落ペースがユーロ円のそれを上回ったことから、ドル円には上昇圧力がかかっていきました。98.80円付近から展開していた分厚いドル売りオーダーを突破すると、一時は99.40円まで上値を拡大しています。7-9月期の米GDP・速報値が事前予想を上回る+2.8%となったことも、こうした動きを後押しした感があります。
大波乱の片棒を担ったのは米GDP…
 もっとも米GDPの内訳を見ると、伸びの主な要因は「10-12月期の生産減につながりかねない企業在庫関連の積み上げ」であり、「肝心の個人消費は2011年4-6月期以来の低い伸び」に留まったことが、次第に明らかにされていきました。このため「見た目ほど“米景気の回復基調は強くない”」との思惑が急速に強まっていき、米雇用統計を控えた利益確定売りと重なったことで、NYダウが100ドル超の急反落を演じるなど、次第にリスク回避姿勢が勢いを増していきました。

 にわかに高まったリスク回避の円買いは、99.40円まで上伸したドル円を一気にストップロスを絡めながら98.10-00円に展開するドル買いオーダーを割り込み、その下に展開する200日移動平均線(昨日は97.70円)をも割り込むといった急落を演じさせました。まさに“上を下への乱高下”を演じた一日だったといえます。
終わってみれば、上・下共にレンジブレイク…?
 こうして“98円半ばを中心とするレンジ”からの“脱却(突破)”を“上・下とも”に示現した昨日でしたが、終わってみれば再び98円台へ値を戻しています。チャートを見ても日足は上・下にヒゲが長い陰線であり、現時点における方向感は“まだ定まっていない”と考えるのが自然となります。このため「米雇用統計」次第という可能性は高く、それまでは「積極的なポジション形成は手控えられる」と考えるのが、これまた自然ということになります。
まず“値が跳びやすくなっている”ことに注意を
 ただし気をつけておかなければならないのは、昨日のストップロスを絡めた“99.40円⇒97.60円”への急落時のスピードは“明らかに速過ぎ”であり、その際に通過した98円台は“実質的な真空地帯”となっている感が否めず、“値が跳びやすくなっている”可能性を秘めています。

 「政府機関の一部閉鎖に伴った一時帰休者」への見方が大きく割れているなど、波乱要因が強い今回の「米“10月”雇用統計」。現時点の事前予想は「非農業部門雇用者数が+12.0-12.5万人」「失業率が7.3%」が中心となっていますが、久しぶりにこの事前予想と大きく乖離した結果になる可能性にも注意しておきたいところです。
大きなサプライズが有り得る、今回の米雇用統計
 “ネガティブ(ドル売り)”への思惑が上回っているように感じますが、「米GDPが強め」「10月統計は概ね上振れ」といった環境下ですので、「前回値(+14.5万人)を上回る程度」でも「年内のQE縮小への思惑が再び拡大」していく可能性は否定出来ません。リスク回避/選好との絡みもありますが、“サプライズ”があるなら“ポジティブ(ドル買い)”…?
ドル円 抵抗・支持ライン
下値5:99.116(ピボット1stレジスタンス)
下値4:98.723(11/7高値後の61.8%戻し)
下値3:98.570(100日移動平均線、11/7高値後の50%戻し)
下値2:98.408(日足・一目均衡表先行スパン上限、日足・一目均衡表転換線、50日移動平均線)
下値1:98.205(日足・一目均衡表先行スパン下限、20日移動平均線)
前営業日終値:98.081
下値1:97.980(日足・一目均衡表基準線、大台)
下値2:97.729(200日移動平均線)
下値3:97.621(11/7安値、10/25~11/4の61.8%押し)
下値4:97.333(ピボット1stサポート)
下値5:96.943(10/25安値、大台)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

13:10 ドル円 抵抗・支持ライン追加