1週間遅れの米雇用統計発表

ECBは予想外の利下げ決定
昨日のECB理事会の利下げ決定にはちょっと驚かされました。

ただ、ドラギ総裁の会見で利下げの示唆があれば、織り込み済みではあってもユーロ売りが強まる、と予想していましたので、相場の方向性にはあまり違和感はありません。

むしろ実際に利下げが行われた割には、ユーロドルは7月からの上昇の半値で止まり、ユーロ円は6月からの上昇の38.2%戻し付近で止まったことでした。こういう大きな動きの時でも、このようにフィボナッチ・リトレイスメントの節目で止まる、というのは、まだ中期的なユーロ高相場が続いているという事を意味しているのかもしれません。

さて今日は当初の予定よりも1週間遅れとなる米10月雇用統計発表があります。

市場予想の平均は、失業率が7.3%、非農業部門雇用者数が12万人増です。

ただ今日の雇用統計は、非常に予想が難しくなっています。なぜなら今回発表される雇用統計自体に少し問題があるのです。

雇用統計というのは、毎月12日を含む週にその基になる調査を実施します。今回で言えば10月6日から12日の週です。ところがこの週は皆さんご存じのように政府機関が閉鎖中だったことから調査ができませんでした。雇用者側から集計する非農業部門雇用者数などは、コンピューター化されているのであまり問題はないと見られていますが、職員が電話で聞き取り調査をしたものを基にしている失業率の集計では、普段とは違う誤差がある可能性が指摘されています。

この間は、80万人とも言われる政府職員が一時帰休中でしたので、その周辺の雇用にも大きな影響が出ている可能性もあります。

そう考えれば、仮に結果が弱いものであっても、それは政府機関閉鎖の影響で一時的なもの、ととらえられる可能性が高いと予想できます。

一方強い結果となった場合でも、数字の信頼性に疑念があれば、あまり大きな反応にならない可能性もあります。

もっとも昨日のNY市場で、GDPの強い結果で一旦はドル買いが強まったものの、在庫の増加が要因だったことから株が売られ米長期金利が低下するとドル売りに転じたことを考えれば、今日も雇用統計後に米株式市場と米長期金利がどう動くか、がキーポイントになると予想できます。

ただ難しいのは良い結果となって長期金利が上昇した時に、緩和縮小の前倒しという思惑が強まって株が下落した場合に、どちらにドル相場がついて行くのか、という点です。そのような場合には右往左往しても結局は97円台後半から98円台後半という最近の中心レンジに戻ってくるのではないでしょうか。