<株式トピックス>=「夜間取引市場」検討が話題に

 NHKテレビが9日のニュースで、「東京証券取引所が、夜の時間帯に株式の売買ができる“夜間取引市場”について、開設を目指して検討を進めることになった」と報じたことが、市場関係者のあいだで話題となっている。
 報道によると、夜間市場では取引を一部の銘柄に限定し、取引時間を午後7時から午後11時半までとする案などが検討されているといい、早ければ来年秋の取引開始を目指すことにしているという。
 個人投資家の売買注文の90%程度がネット証券経由とされるなかで、昼間は仕事で売買注文が出せないサラリーマンの個人投資家が、夜間に自宅からインターネットを通じて取引したいという要望は根強いうえに、証券会社もこうした需要を取り込みたいという狙いもある。さらに、時差が障害となっている海外投資家を幅広く呼び込んで、東京株式市場を活性化することも当然視野に入る。
 しかし、一方で取引所が主体となる場合、東証自体や売買を取り次ぐ証券会社は、新たなシステムを稼働させるため専用の人員配置が必要となるなど当然コストが増加する。そのコスト増に見合うほどに売買が活発化するかという問題もある。
 また、既にPTS(Proprietary Trading System)と呼ばれる、証券会社が行う私設取引システムが2007年から、一定の個別銘柄について夜間取引を実施しているが、思うように利用が拡大しなかったこともあり、2011年以降サービスを終了する証券会社が相次いでいる。個人投資家にとって、利用価値の高い夜間取引市場の構築が望まれる。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)