日経平均株価1万4500円台回復にも冷めた見方

先物主導の上げの反動、踏み上げ一巡で軟調に
 13日の東京株式市場は引き続き先物主導のボラティリティの高い展開が想定されるが、日経平均はいったん反落となる公算が大きそうだ。

 企業の中間決算発表が一巡、予想通りに増額の動きが顕在化したが、市場コンセンサスの敷居の高さに阻まれ、反応はいま一つ。テクニカル的には前週末に日経平均株価は25日移動平均線から下に放れる形となり、これをみてセンチメントは目先かなり弱まったはずだ。折しも、空売り規制の緩和がお誂え向きに売りを誘うかたちとなったが、そこからが相場の難しさが前面に押し出される格好となった。

 前週末の米雇用統計を受けて米国株高と為替の円安基調が流れを変えた。結果的に先物主導の買いで空売りの踏み上げを誘導し、今週の予想外の急上昇につながったとみられる。しかし、やや違和感の伴う上昇であることは、市場関係者の共通するところ。目先は裁定買いの反動もあって、利益確定の売りが優勢となるタイミングとみられる。
辻褄の合わない感覚
 12日の東京株式市場は、前日の米国株高や円安を背景にリスク選好ムードが広がり、後場は株価指数先物主導で一段と上げ幅を広げた。日経平均株価終値は、前日比318円高の1万4588円と高値引けの急伸となり、約3週間ぶりに1万4500円台を回復している。ただ、東証1部の売買代金は2兆1049億円と、大幅上昇の割りには低水準にとどまった。

 この大幅上昇について多くの市場からは「先物主導で内容的には乏しい」など冷めた見方が多く聞かれた。直接的には、前日の米株式市場でNYダウ平均株価が小幅ながら続伸し連日の過去最高値更新となったことや、外国為替市場で円相場が1ドル=99円台半ばと円安に振れたことなどが好感された。株価指数先物への大口の買いが裁定買いを誘発して現物指数を押し上げるかたちとなった。ファーストリテイリング<9983>、KDDI<9433>、ファナック<6954>といった日経平均株価への寄与率の高い銘柄の上昇が目立った。チャート面では、これまで10月下旬以降上値を抑えるかたちとなっていた25日移動平均(1万4333円=12日)を終値で明確に上抜いて、先高を示唆する形状となってきた。

 先物主導といいながらも、日経平均株価が上昇している背景について、市場関係者からは「10月の米雇用統計の内容が事前予想を大幅に上回る好調な内容になったことで、年内の量的緩和縮小の観測が高まり、円安・ドル高が進行した。今後の日米間の実質金利差の拡大にともなう円安・ドル高進行を織り込んで、株価上昇につながっている」としている。今年5月の株価急落時は、量的金融緩和の縮小が過剰に流動していた資金の先細りを警戒したものだったことを考えると、辻褄の合わない感覚もよぎる。