<マーケットアイ> 鉄鋼商社に需要増の追い風、10~12月の粗鋼生産は8%増へ(2)

 増加の目立つ建設部門に加え、自動車向けの好調、造船向けも下げ止まりをみせるなど製造部門も前年同期を上回る見通しだ。国内の建設部門は、消費税増税前の駆け込み需要に加え、住宅ローン金利の先高感に伴う住宅着工が好調なほか、非住宅向けも、物流関係の倉庫建設などが堅調な推移をみせている。

 こうした旺盛な鉄鋼需要を受けて、鋼材や関連素材を取り扱う鉄鋼商社の業績も急ピッチの回復をみせている。

 日鉄住金物産<9810.T>は20日の市場で大幅続伸した。同社は新日鉄住金傘下で鉄鋼卸売を手掛ける。13日に14年3月期通期の連結売上高を従来予想の1兆1000億円から1兆4700億円へ、最終利益68億円を220億円に大幅増額したことがサプライズとなり、翌14日は値幅制限上限に買われたが、その後も買いが続きマド埋め拒否の上値指向を続けている。商社という業態を差し引いて考えてもPER5倍前後は割安感が強い。

 阪和興業<8078.T>は、7日の4~9月期の連結決算の発表に伴って、通期売上高を1兆6000億円から1兆6600億円(前期比9.8%増)へ、営業利益147億円を158億円(同26.5%増)へ、純利益75億円を82億円(同73.7%増)へとそれぞれ上方修正した。堅調に推移していた製造業分野に加え、建設分野でも民間の商業・物流施設案件や復興・復旧案件、インフラ整備などの需要が増加したことが寄与している。

 神鋼商事<8075.T>は、14年3月期の連結業績について、売上高8500億円(前期比10.4%増)、経常利益53億円(同9.1%増)、純利益29億円(同54.2%増)を見込んでいる。また、16年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、最終年度までに、連結業績は売上高1兆円、経常利益90億円、海外取引比率40%以上を目指している。

 このほか、主力の鉄骨建築用副資材を中心に売上高が想定を上回ったことで、14年3月期の連結営業利益を従来予想の21億1000万円(前期比4.7%減)から、一転して23億5000万円(同6.2%増)へ上方修正したフルサト工業<8087.T>や、金属専門商社の佐藤商事<8065.T>にも注目したい。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)