感謝祭前に調整して雇用統計待ち

9月高値を上抜き上げ加速
 当欄でも繰り返し指摘した9月高値を上抜き、ドル円は上げ加速となった。三角保合い上放れの信頼度が増した格好だ。FOMC議事録で、QE3減額時期について、参加者は「全般的に」指標が「労働市場の改善が継続し、今後数ヵ月間の減額を正当化するという委員会の見通しと整合的になると予想している」とし、 減額手段については、「多く」が「米国債とMBSの買取をを概ね同額調整することが適切」としたが、「一部」は米国債をより早く減額、「1名」はMBSをより早く減額するべきだとの見解を示され、量的緩和縮小(テーパリング)について「検討する」との表現がみられたことがきっかけとなり、レンジブレイクとなった。
 同日行われた公的年金の改革を議論する政府の有識者会議で、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の国内債券を中心とするポートフォリオの見直しが必要だとする最終報告がなされ、将来的に外国資産への投資配分拡大がなされるのではないかとの期待感も材料視された。
 20~21日の日銀金融政策決定会合では、市場予想通り金融政策が据え置かれ、景況判断についても「緩やかに回復している」と10月時点の判断を維持。次の展望レポートが発表される来年4月30日の追加緩和を予想する向きが多い点も円安の一因だ。
 買い方は、三角保合い上放れ以降、引値100円防衛に成功し、実需筋を引っ張り込む事にも成功した格好。1年前の連想買いも巻き込む格好となっており、短期的な買われ過ぎ感に対する調整をサンクスギビングデー前に入れて、12月6日発表の雇用統計待ちの展開へ移行するだろう。下値支持は100円。雇用統計で強気の数字が出れば、出口戦略への思惑は高まり、一段高も要想定。この場合は、5月高値が意識されるだろう。
 下方リスクシナリオは、雇用統計が弱気に振れ、年末年始にかけて浮上してくる米債務上限問題の混乱が大きくなるケース。