<私の相場観>=楽天証券経済研究所・シニアマーケットアナリスト 土信田 雅之氏

 世界的にみて、今は景況感の回復と持続的な金融緩和が共存する環境にあり、この構図が維持される限り東京市場でも基本的に強気優勢の地合いが続くと思われる。

 年内の日経平均株価はメジャーSQ(12月13日)までは上振れ余地があり、1万6000円台乗せも想定されるが、コアレンジとしては1万4500~1万5500円の相場とみている。米国の金融政策の方向を左右する点で、今週末に発表される11月の米雇用統計は注目だ。これを見極めたいとの思惑が、足もとやや慎重な相場の動きにも反映されている。

 ただ、いずれにしても世界景気の改善と過剰流動性相場への期待感だけでは、ここからの日本株の上昇を牽引するには力不足といえる。日本株の年初からのパフォーマンスは欧米をはるかに凌駕しており、さらに高みを目指すのであれば、アベノミクスの進捗など、実態面からのプラスアルファが必要だ。現状はその条件を満たしているとはいえない。

 また、タイの政局不安などが、地政学リスクとして企業活動に対する懸念要素を内包している点にも留意しておきたい。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)