ECB理事会では金融政策の変更はない見通し

ECBは将来どんな追加緩和をするのか?
今日ECBの理事会が開催されます。今日の理事会では金融政策の変更は行われない見通しです。

前回11月7日のECB理事会では、大方の予想に反して政策金利を0.50%から0.25%に引き下げました。その時のドラギ総裁会見では「利用可能なすべての手段を検討」「まだ金利の下限に達していない。政策金利であるリファイナンス金利を更に引き下げることは可能」「預金金利のマイナスへの引き下げの技術的な用意は整っており、ECBが有する手段の一つ」などと述べたことから、追加利下げの可能性が取り沙汰されました。

しかしその後に発表されたドイツやユーロ圏の消費者物価が持ち直してきていることから、追加利上げの思惑は現在は弱まっています。しかしもしも将来的に再びデフレ懸念が強まれば、追加緩和の思惑が強まると予想できます。

ECBの政策金利は、まだ0.25%で0.00%ではありませんから、あと少なくとも1回は利下げという手段が取れます。ただ、それでも足りない場合、中銀預金金利のマイナス化という手段も検討されています。その次はアメリカや日本型の国債買い入れという手段になるのですが、それは可能なのでしょうか?

もちろん不可能ではないと思いますが、ECBが国債を買い入れるのは、非常にハードルが高い、と考えられます。まずEU法で財政ファイナンスが禁じられている事があって、量的緩和がそれにあたるのではないか、という問題があります。すでにECBが発表した「アウトライト・マネタリー・トランザクション(OMT)」が違法ではないか、という審議をドイツの憲法裁判所がしていて、来年には判断が出る見通しなのですが、そこで合法、とされなければ国債買い入れ型の量的緩和は不可能です。

実はこれまで2回実施したLTROは間接的な量的緩和と言えるものです。ECBが直接国債を買うのではなく、長期の資金を各国の銀行に融資することで、その金融機関がそれぞれの国の国債などを買うというものです。ただ、この方法では各銀行に強制的に国債を買わせるわけにはいかないので、金額のコントロールがでいないという欠点があり、現在返済が予想以上のペースで行われてしまっています。