市場関係者の内閣支持率も低下へ

手掛かり材料難で続落
 11日の東京株式市場は、引き続き手掛かり材料に乏しい展開が予想され、日経平均株価は小口の売りに押されて続落となりそうだ。

 10日の東京株式市場は、前日大幅高の反動もあり、日経平均株価終値は、前日比38円安の1万5611円と小幅反落した。東証1部の売買代金はボリュームを欠いたままで、3日連続で2兆円台を下回った。

 市場関係者からは「新たな成長戦略が具体化せずに、特定秘密保護法を巡る騒動に終始して臨時国会が閉幕したとの印象を与えたことも、投資家の買い意欲後退につながったようだ」としていた。 

 安倍晋三首相自ら「成長戦略実行国会」と名付けたこの臨時国会は、特定秘密保護法に注目が集まったものの、産業競争力強化法や国家戦略特区法も成立させている。しかし、成長戦略の具体化に大きな期待を寄せていた市場関係者にとっては、極めて物足りない印象となったことは否めない。

 共同通信が8、9両日に実施した全国緊急電話世論調査で、内閣支持率が前回11月の調査に比べて一気に10.3ポイントも低下し47.6%となった。50%を割り込んだ背景には、特定秘密保護法を強行な姿勢で十分な審議をせずに可決・成立させた批判に加えて、経済政策への取り組みの不十分さに対する懸念も反映しているようだ。
電鉄各社に追い風、外国人観光客が過去最高
 政府観光局は11月20日、13年10月度訪日外国人客数の推計値を発表。訪日外国人客数は92万9000人(前年同月比31.5%増)と、過去最高だった07年の78万5000人を更新した。外国人観光客の多くは、玄関口となる羽田をはじめ各国際空港から目的地への移動手段として電車などを用いることから、今後鉄道を中心に利用客の増加が期待される。

 京浜急行電鉄<9006>では「現状では外国人利用者の売り上げに占める比率は大きくはないが、今後、羽田の国際線発着枠の増加が見込め、業績への寄与が期待できる」(広報部)。一方、JR東日本<9020>では「ジャパンレールパスなど外国人向け商品を販売し、16年までに目標として外国人売上高100億円を目指したい」(広報)としている。

 また、ANAホールディングス系のLCC(格安航空会社)ピーチアビエーションは、9月17日現在で関西国際空港の利用者が300万人を超えたとコメントしており、利用者が急増している。さらに、同社では「就航中の海外5路線について、外国人利用客が5割を占める」(広報)とし、訪日客の増加に期待を寄せる。一方、商圏に関空を持つJR西日本<9021>では「今後、訪日客の利用が増加すれば、直接的に収益増が見込まれる」(広報)としている。

 政府は20年初めまでに訪日外国人を年間2500万人にする目標を掲げおり、東京五輪も追い風に外国人利用者数増による、鉄道各社への収益寄与も予想される。

◆外国人利用者増加が期待できる鉄道関連銘柄
銘 柄(コード)     株価    PER  今期営業増益率

東武<9001>       503  18.22   1.8
京急<9006>       839  51.38  16.9
京成<9009>       948  12.54   1.4
富士急<9010>      874  68.71  10.8
JR東日本<9020>   8250  16.95   0.9
JR西日本<9021>   4400  14.82  ▼3.5
JR東海<9022>  1万2260  10.54   4.2
近鉄<9041>       354  26.48   7.5