NISA発進、投資新時代へ

新規買い需要発生
 少額投資非課税制度(NISA)が2014年からスタートする。今年いっぱいで終了する証券優遇税制に代わり、新たに登場する制度で年間100万円(5年間で最大500万円)までの株式や株式投信などの投資にかかる譲渡益や配当が非課税となる。NISAの注文受け付けは12月26日から始まった。NISAの開始を機に〝投資新時代〟がスタートする。

 新しい投資優遇制度であるNISAでは、同口座で新規購入した上場株式や株式投信などの譲渡益や配当金などが非課税となる。年間100万円までの投資が可能で非課税期間は5年間などの特徴がある。
駆け込み売却終了
 NISAが始まる一方で証券優遇税制は終了。株式譲渡益課税の税率は10%から20%に戻される。この年末は、優遇税制の終了に伴う株式売却の動きも注目されたが、年内受け渡しは25日が最終日となり、駆け込みの株式売却は終了した。そして26日からは、NISAの受け付けが開始された。NISAのスタートは、資産形成を目的とする新たな投資家層が流入することも予想されており、「新たな投資資金が株式市場に流入する」(アナリスト)ことが見込まれている。
株主優待や分割に期待
 NISA向きの投資スタイルとしては、「優良株や高配当銘柄などの安定成長が見込める株式を長期投資で買う」、あるいは「優良株を組み込んだ株式投信を複数組み合わせて投資する」などが見込まれている。

 証券各社はNISA向けに初年度の購入手数料を無料とするなどの動きもみせており、日経225連動型上場投資信託(1321)などのETF(上場投信)のほか、純資産の大きな公募型投信の「グローバル・ソブリン・オープン」や「フィデリティ・日本成長株・ファンド」、「J P Mザ・ジャパン」といった有力ファンドには一段の資金流入も予想される。

 また、NISA口座から入ってくる投資家は「高配当利回りや株主優待に注目する向きが多い」(アナリスト)ともみられている。長期スタンスの投資では、配当に加え株主優待も見逃せないというわけだ。高配当銘柄では、利回りが3・6%前後のNTTドコモ(9437)のような銘柄が再評価される可能性がある。株主優待ポイントがもらえ、希望に応じてお米や菓子詰め合わせなどと交換が可能なコロワイド(7616)や株主優待カードがもらえるイオン(8267)のような銘柄が再注目されそうだ。

 さらに、NISAのスタートとともに最低売買単位が100万円を超える銘柄には株式分割による売買単位引き下げの動
きが出る可能性がある。売買単位が100万円を超える銘柄には、キーエンス(6861)やファーストリテイリング(9983)などがある。

 加えて、投資家層の拡大は野村ホールディングス(8604)や大和証券グループ本社(8601)など証券会社には追い風となる。モーニングスター(4765)やアイフィスジャパン(7833)など投資情報会社、それにスパークス・グループ(8739)など投資顧問会社にも活躍余地が膨らみそうだ。