SQ前に、先物解消を誘う売り仕掛けで、値ガサ株が下落を牽引

続落も、下値は限定的
昨日の後場は、前場よりも下値を切り下げました。
13時35分ごろ、15838円という安値をつけています。
ただ、後場を通じてみますと、ほぼ底這い状態が続きました。

一方ドル円ですが、104.80円前後でずっと推移していますが、非常にしっかりしているにもかかわらず、本日については、ほとんど株式市場は為替を見ていないようです。
全体に、指数としては激しい動きこそありません。一方で個別銘柄を物色する動きは失われていないようです。
ファーストリテイリングは、引け後好調な決算を発表していますが、大引け段階では3.75%下落しており、この寄与度が日経平均60円分の下落のインパクトとなっています。
SQを控えて、先物を使った裁定解消売りを誘う仕掛けが観測されています。
値ガサ株はその意味では、常連の牽引役銘柄が軒並み下落。

ファーストリテイリングのほかは、ファナック、KDDI、ソフトバンク、京セラ、日東電工など6銘柄だけでも、120円近くのインパクトです。
この値ガサ6銘柄だけでも、日経平均下落の半分を占めていることになります。
これらマイナス寄与度の大きい上位6銘柄以下も、値ガサ株の下落が目立っています。
指数の動きばかり見ていますと、あたかも弱い相場のように感じられますが、その実、高値更新銘柄は増加しており、相場の地熱はかなり強くなっていると考えられます。
増田足
増田足では、日経平均現物の6色分布(1月8日⇒1月9日)は上昇銘柄群が、73.7⇒69.2%。下落銘柄群が26.3⇒30.8%。
6色帯は、けっきょく「緑(上昇)」11日連続となりました。
日経平均現物・先物・ドル円いずれも、「先読み」はピンクですが、その後ブルーに転じて、ややもすると下降トレンドになりかねない危うさがでてきています。
一応25日足でサポートされる想定ですから、現時点ではまだ危機的兆候は見られません。
週末の米雇用統計、そして来週以降の米国企業業績発表で相場がどちらに舵を切ってくるか、非常に注目されるところです。
年末年初の波乱も一巡
<ヘッジファンドの動向>
基本的には、昨年末の異様な先物買いと、追随する現物への焦燥買いに対して、年明け以降は、利益確定に売り急いでいるというものでしょう。
昨年末のこの異様な先物買いは、日経新聞がすっぱぬいたヘッジファンドのブレバン・ハワードによるものでした。
この注文は、クレディスイスなどの業者経由で市場に日経先物買いがなされていたことが確認されています。
ブレバン・ハワードは、イベント・ドリブン型のヘッジファンドですが、昨年は各国中央銀行の意表を突く政策判断で、ことごとく敗退し、パフォーマンスの引き上げに、年末までぎりぎりの勝負をしていたようです。

<日経先物のポジションの積み上げ>
外人、とくに年末年初の一方通行の上昇と、反落は、このヘッジファンドによる先物買いが主導したものであることは間違いないでしょうが、クレディスイスの日経先物の買い越し額は、11月中旬の段階では、せいぜい1万枚超であったところ、2万、3万と増加し、12月27日段階では最大4万8000枚となっていました。
ちょうどNT倍率で、12.74倍という直近最大の水準まで日経平均が上昇していたことと整合性が見られる動きです。

<逆転、先物ロングの処分>
次はここからロングの売り処分の動きに転換しました。
年明けから累計で、1万8000枚の売りを出したわけで、その分彼らの先物買いポジションは減少しているはずでしょう。
昨日当たりは、クレディスイスは買いに転じているので、おそらく当座、雇用統計というイベント発生前に、「これでよい」とヘッジファンドが考える「ニュートラル」なポジションに落ち着いたということなのではないでしょうか。
あとは、雇用統計の出方次第ということです。
まだ彼らは日経先物に関してはロングであることに変りないので、相場のアテがはずれない限りは、再び積み増してくるかもしれません。
逆にアテが外れれば、さらに売り処分をしてくるでしょうから、そのインパクトはかなりのものになります。