ドル円もクロス円も円全面高リスクがある理由

円高、株安の「本当の理由」はこれだ!
円安が止まり、円高に振れることで注目されるのは、円の全面的な「下がり過ぎ」の反動ではないでしょうか。円の総合力を示す実効相場の5年移動平均線からの乖離率はすでにマイナス20%近くまで拡大しました。

同乖離率がマイナス20%以上に拡大したのは1998年に一度あっただけです。その意味では、足元は過去2番目の全面的な円「下がり過ぎ」の可能性があるわけです。行き過ぎた動きの限界を定めることは難しく、せいぜい過去の実績を参考にするぐらいでしょう。
ただ行き過ぎた動きが大きくなればなるほど、それが修正に向かった時のインパクトは大きなものになります。その典型が「バブル破裂」でしょう。過去2番目の行き過ぎた円全面安とは記録的な動きであり、その修正が本格化すればインパクトは相応のものになりそうです。問題はそれがすでに始まったのか、それともまだなのかということでしょう。

 ところで、この円安とほぼ並行する形で昨年末まで展開してきたのが株高でした。この株高も一段落し、少し株安に振れそうな感じが出てきましたが、次に株安への反動リスクについて考えてみたいと思います。
 「恐怖指数」とされるVIX指数は、最近まで12ポイント程度といった下限での推移が続いてきました。これは株式市場の楽観論が経験的な限界圏での推移が続いていたことを示しています。逆にいえば、悲観論、いわゆるリスクオフへの反動余地はきわめて大きいということになるでしょう。
 そもそも、2012年以降は、「恐怖指数」の極端な上昇は起こらず、かなりマーケットが楽観的なムードを長く続けてきたことがわかります。これは株高が続く中では当然と考えられます。逆にいえば、そんな株高が止まり、株安に転じた時に、「恐怖指数」の上昇、つまりリスクオフへの反動がどれだけ広がるかは注目されるところではないでしょうか。

 以上、今回は円安、株高の反動リスクについて述べてきました。先週後半の海外市場では米株が急落、そしてドル円も一時102円までドル安・円高になりました。これが、今回述べてきた円高、株安リスクがすでに始まっていることを示す動きなのかは、注意して見ておく必要があるのではないでしょうか。(了)

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