円高と円安の「運命の岐路」は120日線の100円

一時的円高なのか円高への基調転換なのか
先週から急展開した円高、株安は、株の3割の大幅下落や、90円へのドル安・円高の始まりの可能性が実はありそうなのですが、それを見極める最初の大きな分岐点は、ドル円の場合なら100円前後ではないでしょうか。

 実は円は記録的な売られ過ぎが続いてきましたが、これは、ヘッジファンドなどが売買転換点にしているとされる120日移動平均よりドル高・円安が本格化したタイミングとほぼ重なります。逆にいえば、120日線より完全にドル安・円高になるようなら、ヘッジファンドなどはドル売り・円買い本格化に転換する可能性が出てくるでしょう。その120日線が足元では100.5円程度です。
 以上のようなことを参考にすると、100円よりドル高・円安で推移している限りは、今回のドル安・円高の動きは、あくまで中期ドル高・円安トレンドにおける一時的なものに過ぎないとの見方が基本なのではないでしょうか。
 ただ、もしも100円よりドル安・円高になるようなら、もしかしたら、そもそも2011年11月75円から展開してきた中期ドル高・円安トレンド自体が終わったかもしれないとの見方が広がり始める可能性があるかもしれません。
 そもそも、購買力平価との関係で見ると、ドル高・円安トレンドは、日米の生産者物価購買力平価を大きく上回ってくると終わるのがこれまでの基本で、その観点からすると、最近の場合もいつ中期ドル高・円安が終わってもおかしくない状況となっていました。
 「なんと、いつの間にか、中期円安は終わり、中期円高に転換していたのかもしれない―」、そんな見方が浮上する大きな分岐点は、以上のように見ると100円前後になるのではないでしょうか。
 では、本当に円安は終わってしまったということになるのか。それともあくまで円高は一時的で、中期円安は110―120円へ向かう「続編」を残しているのか。それを考える手掛かりが、中期トレンド判断で参考になる52週移動平均線でしょう。
 足元52週線は98.9円程度。これをドルが大きく、長く下回らないようなら、あくまで一時的なドル安・円高、もしも大きく、長く下回るようなら中期円高が始まっている可能性が出てきます。
 円安はまだ続いているのか、それとも終わってしまったのか。2014年は、始まったばかりで早速、そんな大きなトレンドの行方を考える新たなドラマを迎えた可能性があるのではないでしょうか。(了)