<私の相場観>=インベストラスト・代表取締役 福永 博之氏

 年初からの大幅下落の根本には、株式需給の構造的な変化がある。ひと言でいえば、金融相場から業績相場への移行で支障をきたしているということだ。昨年1年間で日本株を15兆円買い越した外国人投資家が、直近で3週連続で売り越しに転じていることもマイナス影響となっている。

 米国でも、株式市場が業績相場に乗り切れないうちに、テーパリング(量的緩和縮小)がスタートし、新興国をはじめ世界に流出していた投資資金が急速に回収されはじめたことが通貨下落を招いている。資金が回収されるなかで、換金売りも出て株価下落を加速させたようだ。

 さらに、日本株にとっては、外国為替市場での円高・ドル安の流れも株価の下落幅を拡大させた。その背景には、日銀の金融緩和姿勢の変化がある。日銀は順調な景気回復に自信を示しており、4月から消費税の増税が実施されるにもかかわらず、追加的な金融緩和には消極的なスタンスを続けている。これが、円高の要因の一つともなっている。大幅な株価下落を食い止めるためには、具体的な政策対応を提示する必要がある。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)