輸出関連銘柄は押し目買いで

輸出製造業の収益力が復活
貿易収支、日米金利差の両面から、円安トレンドがしばらく続く可能性は高い。目先の円高局面は単なる調整だと見ている。好決算発表が相次ぐ輸出関連銘柄は、押し目買いで決まりかと思う。

円安を受け、日本を代表する輸出製造業の収益力が復活してきた。トヨタ自動車は、2014年3月期の連結売上高が16%増の25兆5000億円、税引き前利益は80%増の2兆5300億円と、過去最高になる見通しだと発表した。6年ぶりに最高益を更新する。

日立製作所は2009年3月期に製造業で最悪の7873億円の最終赤字を計上した。今期の営業利益は21%増の5100億円になる見通しとなった。バブル期の1991年3月期に記録した最高益を上回る。

4日までに製造業で4~12月期の決算を発表したのは376社。9カ月実績を集計すると売上高は前年同期比13%増、経常利益は83%増だった。未発表分も合わせた製造業全体約900社の2014年3月期通期の見通しは、売上高が前期比11%増、経常利益が44%増となる見込みだ。このうち7社に1社にあたる135社が今期経常利益で最高益を見込むという。

円安を受けと、書き出したところに抵抗を感じる人がいるかもしれない。トヨタ、日立だけでなく、日本の輸出製造業は生き残りをかけてコストカットや、事業の選択と集中など、構造改革を行ってきたからだ。

また、円安でも輸出数量は伸びていないので、円安の恩恵がどこにあるかと疑問に思う人もいるだろう。
円安効果
ここで、仮にコスト80円で作ったものを、ドル円80円時代に輸出していたと考えてみて欲しい。
1億ドルの売り上げは、80億円となり、赤字すれすれだ。
これが、ドル円100円になると、売り上げが100億円になる。輸出数量が同じでも売上20%増となる。利益は、コストの上昇を鑑みても、赤字すれすれから10数億ほどの黒字となる。輸出数量が減り売上げが16%増で、国内分が赤字でも、経常利益83%増確保は不思議ではない。

構造改革が業績改善に貢献したことは否定しない。
しかし、コストカットをせずにひたすら研究開発を推し進め、海外現地生産も行わずに、円安だけで救われた企業があったとすれば、製品そのものもコストも競争力が2割増となり、輸出数量も伸びて、売上げ、利益ともにダントツになっていた可能性も否定できない。

一方、どんなに構造改革を進めていても、今のドル円が70円になっていたならば、どれだけの企業が増収増益でいられただろうか? 為替レートの影響はとんでもなく大きなものだ。諸悪の根源は突出した円高だったのだ。

さて、では円の見通しはと言うと、貿易収支、日米金利差の両面から、円安トレンドがしばらく続く可能性は高い。目先の円高局面は単なる調整だと見ている。好決算発表が相次ぐ輸出関連銘柄は、押し目買いで決まりかと思う。