日経平均、とりあえず200日線奪回

後場一時300円高
後場寄りは、しっかりスタート、12時ごろから上値を取りに行きたそうな動きを見せませましたが、14時10分ごろ14471円という、316円高までありました。
金曜日の一番注目は、200日線14437円まで戻ったということです。
なにはともあれ、200日線の回復は、戻り相場のための絶対要件です。
TOPIXのほうはの200日線にまでは至っていません。

この中で、一番異彩を放っているのが、東電8%の上昇でしょうか。
原発という都知事選には馴染まないテーマですが、こじ付け的に買われているのかもしれません。
いずれにしろ、業種のかたまりとしては、電力が上昇率ランキング筆頭ですから、相場の実態としてそれほど中身が無いということになります。
指数だけが戻った感があるといえるでしょう。
増田足
日経平均現物・先物ともに、「先読み」は連続ピンクでとりあえずの底入れを示唆。
ドル円は25日足を上回る想定で、横這い想定。
逆張りとしては、テクニカルそのままで判断すれば、ここは買いということになります。
(6色帯は、日経平均が9日連続の「青」、ドル円は3日連続の「青」でした。)
ただ、後述するようにイベントリスク盛りだくさん、しかも飛び石連休ですから、多少打診買いを入れるか、とりあえず静観して来週トレンドがはっきりしたところ入るか、これは各位の方針によるでしょう。

RSIの逆行現象は今回は形成されませんでしたが、いわゆる教科書通りの底値シグナルとしては、昨年6月安値と同じRSI水準(14日ベース)となっています。
先述通り、日経平均が200日線を突破したということは、朗報でしょう。
もともとの想定では、ここが底になるはずだった水準です。
来週は飛び石連休で、雇用統計に始まり、イエレン議長の議会証言も予定され、非常に材料性は豊かな週です。
とくに週末はSQですから、SQで相場つきが変わるということがよくあります。
4-6日で底入れをして、その後、雇用統計というイベントリスクを消化したところで、SQとなり、相場が転換する。こうしたシナリオで見ていてもいいのではないでしょうか。
今後の指数のシナリオ
まずは、想定通り、日柄の期限として目安としていた4日から6日で底入れとなりつつあります。
4日が安値です。5-6日は、大きな反発ではなく、安値近辺で停滞。
ようやく本日7日に反発と言う結果になりました。
そしてこれまでの想定では、雇用統計を経た後、来週からあるていど腰の入った反発になるだろうということになります。
そして、11日のイエレン連銀新議長の下院げの議会証言、22日のG20といった海外イベントによって、加速できるかどうか、ということでしょう。

ドル円にしろ、日経平均にしろ、ここからの戻りで頭打ちになる恐れは現実にあるわけで、さらに頭打ちとなれば、いったん打ち返しということも出てきます。
そこで、初めて4日の安値より上で、下値切り上げ型の2番底形成を行うはずです。
最悪の場合は、4日の水準まで打ち返されて、Wボトムと形成するか、どちらかです。
いずれにしろ、4日が底入れであった、ということの確認作業ですから、どうしても必要な2番底局面と考えておいたほうがよいでしょう。
危機感の無さに付け込まれる安倍政権
株式市場がこれだけの急ピッチな下落になったにもかかわらず、打つ手無し状態なのか、安倍政権からはまったく危機感が感じられないという点は、おそらくわたしだけではなく、各種市場関係者一様に抱いていた疑念でしょう。
従来、非常に日経平均などへの言及を始め、市場動向に気を配っているというジェスチャーが目立った安倍政権ですが、ここへきて下げがピッチを増してくる過程では、どういうわけか言及がありません。
上げ相場で言及すると、海外から相場を利用していると糾弾されかねませんが、下げ相場で何を言ったところで、糾弾されるリスクはほとんどありません。
その意味では、沈黙を守る安倍政権の姿勢に、投機筋としてはつけこんで売り崩しやすい、と見た可能性はあるでしょう。
「引き続き注視したい」や「市場が過剰に反応している」という政府関係者の発言は、従来の政府関係者の「金太郎飴」的な、判で押したようなステレオタイプです。
構造改革を推進する「第三の矢」は、もちろん金融緩和や財政出動のような即効性に乏しいことは言うまでもなく、これをあげつらう向きはないでしょう。

しかし、なかなかそれが明確に見えてこないことが、市場のいらつきにも通じていると考えられます。
そこに株価急落だったわけですが、これに対しても、日本政府から危機感をあらわにするような発言はまったく見られないことも問題でしょう。
即効性が無くとも、長期的・構造的成長戦略の具体案が、カジノにしろ、なんにしろ、具体性を持って形にすることが求められているとも考えられます。
そういう意味では、この部分に対する市場の反乱だとすれば、かなり長い調整期間を要するというリスクも潜在していることになります。

金融相場は、終わったと先般述べましたが、東京市場もいつまでも金融政策頼みではなく、財政投入や企業努力を始め、マクロもミクロも成長戦略にダイナミックな動きをさせる必要があることは言うまでもありません。
米国経済の本質的な強さは、労働生産性の高さです。
日本は米国のざっくり半分だとも言われますが、公式なデータすらまともなものがないくらいですから、長年軽視されてきたといっていいでしょう。