米雇用統計、再び弱い結果でリスク選好?

巻き戻しの動きか
金曜日の海外時間には、発表された米・1月非農業部門雇用者数が予想よりも少なかったことから、米長期金利が低下しドル売りが強まりました。ドル円はドル売りで一旦101円台前半まで下落しましたが、その後は米超低金利政策長期化の思惑から各国株価が堅調に推移し、リスク回避が後退したことから円売りが強まって102円台後半まで上昇しました。

欧州時間序盤、独憲法裁判所が「ECBによる無制限の債券買い入れ策(OMT)をめぐる訴えについて、欧州司法裁判所(ECJ)に付託する」と発表し、声明の中で「(OMTは)ECBの金融政策の責務を超えており、そのため加盟各国の権限を侵害し、財政ファイナンス禁止に抵触すると推定する重大な理由がある」としながらも「債券買い入れ策の決定を限定的に解釈すれば合法的とみなすことも可能」としました。このニュースを受けユーロ売りが強まってユーロドルは1.3550台まで、ユーロ円は138.10円台まで、ドル円も101.90円台まで下落しました。

NY時間にはいって、米長期金利がやや上昇していたこともあって、ドル円は102.50円台まで上昇しました。その後発表された米・1月非農業部門雇用者数が予想の18万人増に対し、11.3万人増と非常に弱い結果だったことから米長期金利が低下し、全般的にドル売りが強まって、ドル円は101.40円台まで、ユーロ円じゃ138.10円台まで下落し、ユーロドルは1.3640付近まで上昇しました。しかし、労働参加率が、前月より0.2%上昇する中で、失業率が予想よりも低い6.6%に改善したことや、今回の結果を受けてFRBの超低金利政策がより長期化するのでは、との思惑で各国株価が上昇したことなどからリスク選好の動きとなって円売りが強まって、ドル円は102.50円台まで、ユーロ円は139.30円台まで反発しました。この間ユーロドルは米長期金利が反発したことから1.3570台まで下落しました。
その後、米長期金利が再び下落する動きとなったことからドル円は102.10円付近まで、ユーロ円は138.80円台まで反落し、ユーロドルは1.3610台まで上昇しました。

NY時間終盤にかけて、各国株価が上昇したことからリスク選好の動きで、ドル円は102.40円まで、ユーロ円は139.60円付近まで、ユーロドルは1.3640付近まで上昇しました。

週明けの東京時間には、週末の東京都知事選挙で与党が推した舛添氏が当選したことから、アベノミクスが評価されたとの見方で日経平均が上昇し、円売りが強まって102.60円台まで上昇する場面がありました。

今日の海外時間には、スイス・1月失業率、加・12月住宅着工件数の発表が予定されています。

雇用統計の結果を受け、来月の雇用統計の結果次第ではテーパリングが減速するかもしれない、との思惑や、米超低金利政策の解除(利上げ開始)が2015年第3四半期まで後ずれするのではないか、との見通しが強まっています。そのため新興国通貨の混乱で強まったリスク回避の動きが巻き戻される形でリスク選好の動きが強まっています。しかし雇用統計結果が芳しくなかったという事は、米景気回復が減速している可能性も示していますので、一本調子のリスク選好やドル円上昇にはつながらない、と考えています。