目先は戻り試す展開もここからは上値重い

自律反発終われば新興国懸念次第で再下落も
<短期の大きな上下動はヘッジファンドの投資の結果>
 そこで、大きなリバウンドのあとの下げ要因は何かというと、やはり新興国の通貨安問題となります。現在の世界の株式市場の反発は「一時的な上昇」になるかもしれないというニュースがありましたが、その理由は先週の新興国の通貨安が止まったのはヘッジファンドが利益確定のための買い戻しのためであり、買い戻しが終われば再びヘッジファンドが新興国の通貨を売ってくる可能性があるというものでした。
 つまり、ヘッジファンドがQE3の縮小を材料に新興国から資金を引き上げ、日本株式市場で売り仕掛けをして14000円割れまで下げさせた背景は、2013年からの買い持ちポジションの利益を確定させつつ、2014年の買いポジションの持ち値を安くする狙いがあり、又同時に新興国問題に対してイエレン新FRB議長の危機対応能力を見極める意図があるといわれています。
 ヘッジファンド勢の資金は、日本の国家予算を上回るほどの資金量であり、これらの資金で利益を出すためには何かの材料が出て株式市場が大きく動かなければなりませんので、国の経済成長も国民の生活も関係なく、何かの材料を利用して大きく株価を上下動させ利益を作り出すことになります。そういう意味で、短期的にはファンダメンタルズを無視した大きな株価の上下動が起こることになりますが、中長期トレンドでみるとやはりファンダメンタルズを反映することになります。マスコミや評論家は目先の大きな動きに対して何らかの解説をしなければなりませんので、例えば、昨年の5月23日にピークをつけたあとの急落(これもヘッジファンドが絡んでいた)をアベノミクス崩壊やアメリカ経済崩壊など騒ぎたてました。昔はトレンドがはっきりしている場合は、途中で最近ほど大きな上下動はありませんでしたが、現在トレンドに関係なく大きな上下動が起こるのは、ネット時代に入って高速コンピューターなどの利用によって生まれている現象だといえます。そのため私は一貫して、結果的に中長期上昇トレンドであっても安いところで買って、ある程度上昇すれば確実に利益確定し、中途半端な位置で買う場合は損切りポイントを設定して出動し、損切りの場合の損失は小さく、利益確定は大きくすれば着実に利益を積み重ねることができるとしています。これが株で1年間で確実に利益を増やせる唯一の方法だと思っています。

 本日10日(月)はシカゴの日経先物が14670円となっていたこたことでサヤ寄せする形で前場は△185の14647円で始まるものの、上値を追うのは材料不足で高値圏での小動きとなっていました。しかし、後場になると見直し買いが強まって日中高値を更新する動きとなり、△255の14718円で引けました。

 先週の予測では、引き続き先物主導での不安定な展開になる可能性があるとし、下値は14800円を切ると14500円台を想定するが、先物を利用したヘッジファンドの売り仕掛け・買い戻しにより行き過ぎの下げも考えられるとしました。
 週明け3日(月)は、前週と同様先物売りで大幅下落の▼295の14619円となり、更に4日(火)は前日の欧米株式の大幅下落と為替の1ドル=100円台への円高を受けて先物売りが続き▼610の14008円となりました。14500円以下は売られ過ぎとなったことで、5日(水)は一時13995円をつけて反発に転じ△171の14180円、6日(木)は▼25の14155円と小幅反落したあと、週末7日(金)はアメリカ株高と円安基調を受けて△307の14462円の大幅高で引けました。
 今週は、自律反発後上値の重たい展開となって好決算銘柄や下げ過ぎのリバウンド銘柄の物色ということになりそうです。先週末の反発は、14000円水準は下げ過ぎのゾーンであり、この水準で新興国の通過が買い戻されて反発したこともきっかけとなり、ヘッジファンドの先物への買いが入って反発しました。ふつうは、急反発の後は再度下値を確認する動きが出て、ダブル底もしくは2番底を確認して本格的な戻りとなります。目先は15000円水準は上値抵抗ゾーンとなります。
 週明け10日(月)は、シカゴ日経先物の14670円にサヤ寄せする形で△185の14647円で始まり、前場は高値水準での小動きでしたが、後場になると日経平均への影響度の大きい値ガサ株が買われて一段高となり△255の14718円で引けました。出来高・売買代金は盛り上がらず、先物への仕掛け的な買いが入って指数だけが押し上げられた感じです。