後場、ほぼ押し目なく上値切り上げ成功

主役は、主力株ではなく、あくまで中小型株
前場、押しをうまくクリアして高原状態を維持した相場にとって、後場はもちろん尻下がりの展開は困り者ですが、なんといっても前場の高値14659円を上回っていけるかどうか、がポイントでした。
13時半ごろから、この水準を抜き、突破が始まりました。
前場段階で、この午後の後半になって、尻下がりになるか、むしろ切り上げるかが正念場だと考えましたが、ついに上値追いになったことは、相場の強さを示していると考えたいものです。
というのも、なかなか先物がついてこない傾向が見られたためです。現物指数は結果を見れば、上値を切り上げているのに、ともすると先物と現物が逆ザヤになってしまったりすることも多々みられました。
それでも、最後の大引けまで、ほとんど押しが小さく済んで、じりじりと上値を切り上げていったところは、飛び石連休前にしては上出来だったというべきでしょう。

但し、例のソフトバンクなど、一部の値ガサ株が指数押し上げ要因を発揮しているだけで、主力株は堅調ながらも、勢いというものは見られません。
ドル円も、後場この日経平均に沿うように、102.20円台から102.40円台へとドルが切り上がっています。
増田足
後場の上値追いで、前場よりは「先読み」がしっかりとしたピンクの上昇幅となってきました。その後はまだ頭打ち状況の想定です。25日足奪回には、まだエネルギーが必要なのでしょう。
なにしろ、25日足が、75日足を上からクロスしている想定ですから、テクニカルには頭打ち想定も致し方ないところです。

ドル円は、75日足近辺を底値圏にして、25日足で頭を打たれるという格好です。
日経平均もドル円も、いずれもMACDはヒストグラムがマイナス幅を縮小し始めており、MACD
線とシグナル線がゴールデンクロスしていくことを示唆しています。
RSIは逆行現象にはなっていませんが、教科書通りの売られ過ぎ水準からの反転を示しており、あとはタイミングだけだということになります。
今回の日本株下落をファンダメンタルズで見るとどうなるか
アベノミクスのアキレス腱を衝いたヘッジファンドの得り崩しというのが、年初からの下落の本体だったと思いますが、これをファンダメンタルズ的に解釈するとどうなるでしょうか。
やはり今年の予想ガイダンスの慎重さというものがネックになっていると思われますが、昨年来の成長の高さというものにも、衝かれるだけの理由はあります。
というのも、企業利益ベースで、(どの項目を使うかでも違いますが)50%増益、60%増益という高い伸びが想定されているいるわけですが、このうち、昨年3月末のドル円94.03円から、高値105.41円まで12%の円安。
アベノミクススタート以来で言えば(一昨年の10月以降、33%の円安です。
最低でも20-30%の円安効果による、いわば下駄を履いた部分でしかありません。
ということで、実質的には20-30%程度の伸びでしかない、と厳しい言い方をすればそうなります。

したがって、こうしたデータを都合よく解釈して上昇局面に使う場合と、意地悪く解釈して下落局面で使う場合とで、実に調子よく使い分けられることが多々あります。
今回の下落では、ファンダメンタルズ的な大義名分としては、この意地悪い解釈が使われたといってもいいでしょう。
今後も、こういうデータの使われ方というのは横行するでしょうから、アベノミクスのアキレス腱などと同様に、念頭に入れておいても損はありません。
米雇用統計に対する米国株式市場の反応について
すでに、過去の話ですが、一応解釈しておきましょう。
こうしたことの積み重ねが、今後も雇用統計などの発表に対して、相場を事前に想定する上で参考になるからです。
雇用統計自体は、正直、青くなるくらい悪い内容だったといえるでしょう。
ドル円は発表直後に急騰していましたし、かなり相場では波乱となりました。
これが、たちまち株高・ドル高に跳ね返っていった過程がなかなか、わかりにくいところです。(実際、債券市場は、これをネガティブに見て、買われ、長期金利が低下していたくらいです。)

なぜ、米国株が上がったのか、という点については、どうも(私見ですが)ハナから買いのスタンスだったとしか思えません。
雇用統計がどう出ようと、寒波の影響であてにならないものなのだから、悪ければ出尽くし、よければ好感ということで、最初から買うつもりでいた向きが多かったということでしょう。
つまり、基本的にロングランで米国経済回復トレンドというものは、変わらないという前提に立って(前回のFOMCで、連銀が資産買い入れプログラムを継続しただけに)、悪い雇用統計が出た場合に、どうやってどれでドルを買う理由をつくるか、どうやって株高のシナリオを想定するか、なんとか口実をつけて買いのスタンスを続行したいという需要が多かったというのが実態かもしれません。
この見方を可能にするのは、ただひとつ、やはり米国というのは、ここから5月まで、基本的には税還付金の好需給が相場の、「なにがあっても買いスタンス」という環境を支えているのかもしれません。