イエレンFRB議長の議会証言の内容

テーパリング継続も利上げには慎重か
昨日行われたイエレンFRB議長の議会証言では、意外な内容はほとんどなく、基本的にはこれまでのFOMC声明の内容を踏襲したものとなりました。

「労働市場の回復は完全と呼べる状況には程遠い」
「失業率は依然、完全雇用と一致するFOMC参加者の見通しを大きく上回っている」
「労働市場の状況を評価する際、失業率以外の要素も考慮することが重要」
「(失業率やインフレの数値基準)これらの数値のひとつが基準を突破しても、金利の自動的な引き上げにはつながらない」

これまでのフォワード・ガイダンスで、利上げ開始時期を考えるひとつの目安として、失業率6.5%という数字があげられてきましたが、今後は失業率などの数字だけにとらわれないという印象を与えました。

「FOMCの金融政策姿勢に強い継続性を想定している」
「FOMCの予想が今後の指標でおおむね裏付けられれば、今後の会合で、一段と慎重なステップを踏んで資産買い入れペースを落とす公算が大きい」
「買い入れについてはあらかじめ定めておらず、買い入れペースに関する決定は引き続き、効果や費用の評価、労働市場やインフレの見通し次第」

これまで副議長としてFOMCに参加していたのですから当然のことですが、前任のバーナンキ議長
時代からの政策の継続性を印象づけようとしています。

「12月と1月の雇用創出ベースが自分自身の予想を下回ったことに驚いた。ただ、これらの統計の意味するところを解釈するにあたり、結論を急ぐようなことがあってはならない」
「FOMCが緩和縮小の停止を検討するには、見通しの著しい変化が必要」

全体として見ると、今後もよほど状況が悪化しなければ緩和の縮小を予定通り行う一方、利上げの開始については広範な指標を見ながら慎重に行うということで、利上げ懸念がやや後退したとも言えます。その結果、緩和縮小継続との見方の中でもリスク選好になったと考えられます。