日経平均、一時14800円割れ

後場、一段安。下げ幅縮小して終わる
後場はまず、売りから入ってきました。
前場の横這い帯域から一気に12時40分ごろには14797円まで急落。
その後は14800円台で再び横這いで推移しました。
しかし、けっきょくこの安値圏での停滞も、13時50分ごろから値崩れを起こし、14時には本日安値14735円まで下落。
しかし、いったんこの水準で持ち合った後、けっきょく買い戻しとなり、最終的には14841円と、14800円台で終わりました。
下落の理由
ドル円の弱さから、いわゆるリスクオフということなのでしょうが、背景として使われている口実はウクライナ情勢の深刻化、北朝鮮のミサイル発射問題などが指摘されています。
おそらく、見当違いでしょう。
ウクライナ問題も、北朝鮮問題も昨日すでに出ていた材料であり、人民元の急落については、これもすでに発生しており、それも当局の誘導によるものであることは明らかです。
やはり、週末、月末特有のポジション調整がからんだ動きであろうと思われます。
それも、大引けでは下げ幅を縮小して終わっています。
また香港ハンセン指数はじめ、アジアでも買い戻しが出ていましたから、やはり上記のリスクはそれほどの悪材料としてまともに織り込んでいるとは考えにくいでしょう。
不動産セクター、防波堤が決壊
不動産セクター、とくに大手デベロッパーが軒並み2月調整期間中の安値更新になっています。
日経平均など、5日底値から下値切り上げ型となっているのに対して、不動産大手銘柄は、逆に安値更新ですから、もっとも弱いセンチメントにあるということになります。
先週末の書き物で、不動産セクターが底入れれば調整完了は本物だとしましたが、どうやらこのセクター、まだ着地点が見えないようです。
ということは、調整は一見完了しているように見えますが、まだ足腰は弱いということを一応念頭にいれておいたほうがよさそうです。
増田足
日経平均の6色帯は4日連続で「白」。
3日足は、15000円前後で横這い想定のままです。
ドル円が問題ですが、25日足にそって、次第にジリ貧になっていく先読み想定になってしまっています。
短時日(たんじじつ)のうちに5日線・25日足・75日足の密集帯域を上回る必要があるでしょう。
ボリンジャーバンドも、極小化が始まっていますから、ドル円の3日足が中心線を上回りませんと、この煮詰まりの後、大きく下ブレするリスクが俄然でてきてしまいます。
ここが一番リスクとしては注意しておくべきポイントだと思っています。
G20と新興経済国家
<G20、珍しく成長目標を明示した意外感>
先般のG20は、かなり大きな意味があったように評価する意見が多いようです。
基本的にG20というものは、なにかを合意して、決めるという趣旨をもともと持っていません。
それが、めずらしく世界のGDP成長率2%を目標に努力する、と明記したわけで、この意味するところは、誰が考えてもドイツと中国の二カ国に向けたものであることは自明でしょう。

<世界各国の努力>
現在、米国は危機克服に成功し、順調な景気回復軌道へと移行しつつあります。
長年、デフレに苦しんだ日本も、驚くべき政策転換でそこからの脱却に成功しつつあります。
新興経済国家が一番苦しいわけですが、それもブラジル中銀が、8回連続で政策金利の引き上げ(政策金利10.75%ヘ。消費者物価指数は中銀目標4.5%に対して現在は5.59%)を行っていますが、こうした厳しい選択は各国が大なり小なり行なっています。
1月のFOMCでイエレン連銀議長は、新興経済国家の通貨不安に、つれない発言をしていたわけですが、その米国が参加した今回のG20では、この点にかなり配慮しています。
あの欧州債務危機で破綻が危ぶまれていたポルトガルでさえ、20年ぶりの経常黒字になりそうだ、ということですから、それなりの努力が実を結びはじめているのでしょう。

<残っているのは、われ関せずの二カ国>
G20の要求は、明らかに圧倒的な経常黒字国である中国とドイツの二カ国に対し、これを活用して財政投資を行い、内需を大幅に需要喚起させよ、という要求といってもいいでしょう。
とくに新興経済国家からの輸出の受け皿として、政策努力を要請した、というのが、このG20の本質的な決定事項だと考えていいのではないでしょうか。

<ワイルドカードの二カ国>
こうしたG20の要請に対して、ドイツは依然としてインフレを怖がっており、国内世論をはばかって、この財政投入には消極的です。
この点に水を向けられても、ドイツ蔵相は、聞いてないといった風に、あっちの方向を見ている始末。
中国に至っては、ここ数日日経平均報道にもあるように、人民元安を誘導しています。内需が難しいため、再び輸出で急場をしのごうという判断なのでしょうか。3月5日の全人代で、この輸出主導に戻すような方針がでてくるようですと、かなり世界的にはブーイングになるかもしれません。
逆に、この二カ国が多少でも、財政出動などに前向きなスタンスを見せるとしますと、そのスタンスの若干の変更だけで株式市場は大変なブルセンチメントになりかねない、言わばワイルドカードになります。