【米ドル】 手掛かり難の中、地政学的リスクで円高

米雇用統計は低調な数値を織り込み済み
米ドル/円相場は、1ドル=101円台前半までやや弱含みの展開になっている。ウクライナや北朝鮮などの地政学的リスク、中国経済の減速リスクなどを背景に、やや円買い優勢の展開になっている。リスク回避の動きが強まる中、主要通貨に対して円が強含んでいる。経済ファンダメンタルズに手掛かりが乏しい中、数少ないテーマとして地政学的リスクがクローズアップされている。

ウクライナでは反政府デモで政変が起きているが、それに伴いロシア議会は3月1日にウクライナへの軍事介入を承認している。西側諸国が強く反発しているが、今後の展開によっては旧ソ連諸国に対する支配権を巡って欧州連合(EU)とロシアの本格対立に発展する可能性もあるだけに、マーケットの警戒感は強い。このタイミングで3月3日には北朝鮮がミサイルを発射しており、相対的に「安全」とされる円が買われ易い地合になっている。これが継続的な円高圧力に発展する可能性は低いが、ウクライナ情勢の見通しが立つまでは、瞬間的な円買い・ドル売り圧力が発生する可能性が残る。

一方、3月7日には2月米雇用統計が発表される。非農業部門就業者数の市場予測は、前月比+15.0万人(前月は+11.3万人)となっている。特に強い数値は予測されていないが、天候不順の影響との見方が支配的であり、これで緩和縮小ペースの鈍化といった思惑が広がるリスクは限定されよう。ドル/円相場に対する影響は一時的とみている。

テクニカルでは、一目均衡表の雲下限(102.51円)を再び下抜き、上値の重さが再確認された。基準線(102.10円)が引き続き抵抗線として機能しており、目先は年初来安値100.76円がターゲットになる。サイコロジカルは、前週の6勝6敗から5勝7敗に。14日RSIは36.89。

今後1週間の予想レンジは、100.75~102.50円。

注目イベント。
【 米国 】
03/03(月)1月個人所得・支出
03/03(月)2月ISM製造業指数
03/03(月)1月建設支出
03/05(水)2月ADP雇用統計
03/05(水)2月ISM非製造業指数
03/05(水)ベージュブック
03/06(木)第4四半期労働生産性指数
03/06(木)新規失業保険申請件数
03/07(金)1月貿易収支
03/07(金)2月雇用統計

【 日本 】
03/04(火)2月マネタリーベース
03/07(金)1月景気動向指数
03/10(月)1月国際収支
03/10(月)第4四半期国内総生産