ウクライナ情勢の緊迫化で軽視できない日本への影響

円高懸念で買い手控え、ウクライナ情勢が重荷に
 4日の東京株式市場は、引き続きウクライナ情勢の緊迫化や、外国為替市場での円高・ドル安進行への警戒感から、日経平均株価は続落となりそうだ。

 ウクライナ情勢の緊迫化で、株式市場関係者が最も懸念しているのは、ロシアと欧米のNATO(北大西洋条約機構)諸国の対立が長期化して、世界経済への悪影響が避けられない事態となることだ。例えば、ロシアからウクライナを経由して欧州向けに大量の天然ガスが供給されているが、これがもし滞るようなことになれば、当然欧州は大きな打撃を受ける。ロシアも主力輸出商品の販売が減少すれば深刻な事態。

 日本経済にとって、直接影響が大きいのは、外国為替市場での円高進行と、原油(天然ガス)価格の上昇だ。地政学的なリスクが高まると、最近は“有事のドル買い”ではなく、安全資産とされる円に買い資金が流入する傾向が強い。ようやく定着しかかっている円安・ドル高傾向が中断して、1ドル=100円を超えるような円高進行となれば、輸出関連企の15年3月期業績見しに暗雲が垂れ込めることになる。

 東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の深刻な事故以降、原発再稼働が困難な状態が続くなか、発電を支える天然ガスの輸入拡大は、まさに国策となっている。したがって、ロシアからの天然ガス輸出が滞ることで、国際価格がさらに上昇することになれば、貿易赤字が肥大化し続けている日本経済は、さらに大きな打撃を被ることになる。