<私の相場観>=インベストラスト・代表取締役 福永 博之氏

 ウクライナ情勢の緊迫化に伴って米ロ対立が深刻化している。当面は市場参加者のリスク回避姿勢から買い手控えムードが強まりそうだ。国際的な対立が、かつての冷戦時代のような長期の決定的なものになる前に早期の解決が望まれる。

 日本経済にとって当面影響が大きいのは、外国為替市場での円高進行と、原油(天然ガス)価格の上昇だ。

 地政学的なリスクが高まると、最近は“有事のドル買い”ではなく、安全資産とされる円に買い資金が流入する傾向が強い。ようやく定着しかかっている円安・ドル高傾向が中断して、1ドル=100円を超えるような円高進行となれば、輸出関連企業の15年3月期業績見通しに暗雲が垂れ込めることになる。

 個人投資家としては、不透明感が払拭されるまでは、極めて慎重な投資姿勢が求められる。

 今週は、米2月のADP雇用統計、米2月のISM非製造業景況指数、米2月の雇用統計、米1月の貿易収支など今後の米国景気を見通す上での重要な経済指標の発表が相次いで予定されており、これらの内容を注視したい。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)