ウクライナがこじれると、円高に?

有事の可能性は低い
米ロが戦争をすればリスク資産が売られる。
円はキャリートレードの巻き戻しで急騰する可能性がある。
そうなれば、日本株は急落する。とはいえ、米ロが戦争する可能性が高いとは思えない。

ウクライナ情勢を受け、日本政府は経済支援に言及し、ロシアがウクライナへの軍事介入を決めたことを非難した。
しかし、このところの日ロ関係の改善を受けて、西側諸国ほど強硬な姿勢は見せていない。
「全ての当事者がウクライナの主権と領土の一体性を尊重することを強く求める」に留めている。

一方で、米大統領はロシアがウクライナから撤退しないと、「ロシアを経済的、外交的に孤立させる」と述べ、経済制裁の発動を念頭に改めて警告した。

とはいえ、事実上、ロシアの飛び地であるクリミアを、プーチン大統領が少々の圧力で放棄することは考えにくい。

思えば、米ロはイラク、アフガニスタン、イラン、シリア、他の紛争中の国々でことごとく対立してきた。偶然かもしれないが、反米的な国々が次から次へと政府、反政府勢力間で内戦状態となり、反政府勢力を軍事支援しようとした米英を、ロシアや中国が止めてきた。反政府勢力が少なくとも武器や金銭的な援助を誰かから受けていることは明らかだ。
私はウクライナ情勢も同一線上で見ている。これまでの国々よりも深刻なのは、ロシアとウクライナとは旧ソ連を共に支えた盟友国であることだ。

ロシアがクリミアを手放す可能性は非常に低い。それだけでなく、クリミアを分離して、ウクライナを欧米側に手放す可能性も高くはない。
なぜなら、これまでの国際情勢の流れから見ると、次は旧ソ連の国々、その次はロシア国内の自治共和国で反政府運動が活発化する懸念が消せないからだ。世界に広がっている軍事的な反政府運動が、ロシアの喉元を脅かすことを防ぐには、ウクライナで止めることは大きな意味を持つかと思う。

米国も譲れない。
では、米ロが戦争、あるいは、「ロシアを経済的、外交的に孤立させる」ような、冷戦状態になるだろうか?

平和ボケかも知れないが、私はそうは見ていない。ロシアはいくつかの切り札を持っているからだ。

1、核兵器
2、欧州へのエネルギー供給
3、スノーデン氏

スノーデン氏は米国を含む世界のスパイ網のデータを握って、ロシアに亡命した。
同氏の暴露により、電話盗聴をめぐって、米大統領はドイツ首相に謝罪させられることになった。
これまでのところ、同氏の暴露は盗聴内容や、他の工作内容、各国の極秘情報や軍事面を含む弱点にまでは至っていない。
また、スパイ網が暴露され、各地でスパイたちが処刑されるようなことも起きていない。なぜなら、
ロシアと米国とは「友好国」だからだ。

プーチン大統領は元スパイ組織の親玉だった。
私は、ウクライナ情勢は収まると見ている。
日本政府はそれなりによく対応しているかと思う。