ウクライナ懸念後退でリスク回避の巻き戻し

視点は経済指標に
昨日の海外時間には、ロシア軍のウクライナへの侵攻の可能性が遠のいたとの見方からリスク回避が巻き戻され円売りが強まりました。

東京時間終盤「プーチン露大統領は、同国中部と西部で軍事演習を実施した部隊に、演習終了
後の基地への帰還を指示した」と報じられたことからリスク回避が後退し、ユーロドルは1.3760台まで、ユーロ円は140.30円台まで、ドル円も101.90円台まで上昇しました。

欧州時間序盤には、ポジション調整の動きでユーロドルは1.3740台まで、ユーロ円は139.80円台まで、ドル円も101.70円台まで下落しました。しかしプーチン露大統領が「ヤヌコビッチ氏がウクライナの正当な大統領である」としながらも「クリミア半島への武力行使、現時点では必要な
いがロシアは選択肢を持つ」「ロシアはクリミア併合を検討していない」と述べたことからふたたびリスク選好の動きとなって各国株価が上昇するなかユーロドルは1.3770台まで、ユーロ円は140.30円付近まで、ドル円も101.90円台まで上昇しました。

NY時間にはいって、ホワイトハウスが「オバマ米大統領はウクライナ支援を明確にしている」などと発表したこともあって、各国株価と米長期金利が上昇を続ける中ユーロドルは1.3780台まで、ユーロ円は140.40円台まで上昇幅を拡大しました。しかし米有力投資レポートが「ECBは中期的に弱いインフレ見通しを受けて、政策金利を今週引き下げる可能性が高い」とした、と伝わると、ユーロ売りが強まって、ユーロドルは1.3720台まで下落しました。この間米長期金利が上昇を続けたことからドル円は102.20円台まで上昇し、ユーロ円は上下したものの結果的にレンジを拡大する動きとはなりませんでした。

今日の海外時間には、ユーロ圏・2月サービス業PMI、英・2月サービス業PMI、ユーロ圏・1月小売売上高、ユーロ圏・第4四半期GDP、米・2月ADP民間雇用者数、米・2月ISM非製造業景況指数の発表と加中銀(BOC)政策金利発表、米・ベージュブック(地区連銀経済報告)の公表が予定されています。

プーチン露大統領が直近の軍事力行使の可能性を否定したことから今週初めからのリスク回避姿勢が大きく後退して円が売られました。今週末からはソチでパラリンピックも開催されることからウクライナ情勢はしばらくは平静さを取り戻す見通しです。今後は昨日一部で取りざたされた明日のECB理事会での利下げに関する思惑がどうなるのかという点と、金曜日の米雇用統計を占う意味での本日発表のADP民間雇用者数が予想の15.5万人程度になるのか、という点が注目されます。