ECBは何かを決定するのか?

選択肢は限られる
今日の海外時間の一番の注目材料は、ECB理事会です。

今回のECB理事会に関しては、大方の予想としては現状維持なのですが、このところのインフレ率の低下傾向に歯止めをかける為、追加緩和をするのではないかとの見方が一部にあります。

今回何かを決定するとした場合、どんな選択肢があるのでしょう。

一番可能性が高いのは、過去に行った国債買い取りプログラムの際に支払った資金を、これまではECBがオペを通じて吸収しているのですが、吸収することを止める(不胎化の停止)ことです。なお現在保有している債券は約1750億ユーロありますので、同額の資金が不胎化されています。

その他の選択肢としては、政策金利の引き下げがありますが、現在すでに0.25%にまで下がっていますので、引き下げ幅は0.10%か0.15%に留まると見られます。

また、以前から議論されているものとしては、中銀預金金利(域内の金融機関がECBに預金をした時の金利)のマイナス化があります。このマイナス金利の導入は多分に実験的な要素があり、実施した時の副作用も予想されることから今の状況でそこまでのリスクを取る必要はないことから可能性は非常に低いと考えられています。

一方最近になって取り沙汰されているのが民間金融機関による融資債権の証券化商品をECBが購入する、といういわゆる「量的緩和」の実施です。ただ、米国のMBS(住宅ローン担保証券)のような、大規模で整備されたマーケットがないことから、実施しても非常に限られた金額に留まる見通しですので、効果も期待できません。

一部では追加緩和の決定が期待されているものの、大方の予想は現状維持ですので、何も決定されなくても大きなユーロ買いにはつながらないと予想しています。一方何かを決定した場合、最初の反応としてはユーロ売りにあるでしょうが、実効性が伴わない決定であればすぐに買い戻されると予想できます。