底堅さをキープできるか=外為どっとコム総研 神田卓也

株安にも円買い限定
東京市場のドル/円は、102.90-103.20円台のレンジで、やや上値の重い推移となった。先週7日の米2月雇用統計を受けて米景気の腰折れ懸念は後退したが、ウクライナ情勢に対する不透明感や、中国景気の減速懸念が心理的重石となっているようだ。
ただ、アジア株がほぼ総崩れとなる中にあっても、リスク回避的な円高への動きは限定的であり、市場では米国への期待と新興国への不安が綱引きしているように見える。
欧米株安を警戒だが
ロシア・ウクライナ情勢は、天然ガス供給の面において欧州経済に直接的に影響するが、急速な状況改善は見込みづらく欧州株の重石となりやすい。
中国の景気減速は、8日(土)に発表された2月貿易収支の予想外の赤字が引き金となっており、欧米株価には織り込まれていない点も気がかりだ。
欧米市場では株安への警戒が必要となりそうだが、ドル/円がその場合でも米国景気の先行き期待からアジア市場と同様に底堅さを発揮できるか注目されよう。
なお、米国では主要経済指標の発表予定がなく、株価以外の手掛かり材料は限られる見込みである。