【ユーロ】 ECBの追加利下げ観測後退で、ユーロが堅調

中国経済、ウクライナ情勢には引き続き要注意
ユーロ/円相場は、1ユーロ=143円水準まで値位置を切り上げる展開になっている。3月6日の欧州中央銀行(ECB)理事会を受けて早期の追加利下げ観測が後退したことを受けて、ユーロ買いに弾みが付いている。ドル/円相場の堅調地合もあって、1月2日以来のユーロ高・円安水準を更新している。

ECB理事会では、政策金利を0.25%で据え置いた。マーケットでは低インフレ環境を背景に追加利下げに踏み切るとの観測もあったが、ドラギ総裁は「追加措置を正当化するほど、経済・金融の状況は変化していない」と述べている。ただ、「成長見通しには依然として下振れリスクがある」と述べると同時に、追加利下げの検討は行ったことを明らかにしており、今後も低インフレ環境が維持されると、利下げリスクが残る。ただ、当面は新たな政策対応が行われるリスクが低下していることが、ユーロ/円相場を支援しよう。ECBの最新経済予測では、14年のインフレ率予想が前回の+1.1%から+1.0%まで下方修正されるも、経済成長率は+1.1%から+1.2%まで上方修正されている。低インフレに対する懸念を、経済成長の上振れが相殺する構図になっている。

もっとも、目先はユーロサイドに目立ったイベントは見当たらず、大きな値動きも想定しづらい。ドル/円相場の水準切り上げ傾向がユーロ/円相場も支援する見通しだが、上値を買い進むよりも押し目買いが基本になろう。ただ、中国経済やウクライナ情勢などによっては、ファンダメンタルズと関係なく円高(ユーロ安)圧力が強まるリスクがあることには注意が必要。

テクニカルでは、一目均衡表の雲(140.00円)を完全にブレイクし、支持線は140~141円水準まで切り上がる。目先は雲が同水準で横ばいに展開するため、140円割れのリスクは後退。上値抵抗は145.00円の節目になる。サイコロジカルは、前週の5勝7敗から6勝6敗に。14日RSIは66.19。

今後1週間の予想レンジは、140.00~145.00円。