【英ポンド】 英利上げ期待強まるも、円高圧力が上値圧迫

英指標の改善傾向は続く
英ポンド/円相場は、3月7日の1ポンド=173.58円をピークに、足元では171円水準まで反落している。英経済は着実な回復基調にあるが、中国やウクライナ情勢の先行き不透明感からドル/円相場の上値が圧迫される中、ポンド/円相場の上値も圧迫されている。3月に入ってからの上昇幅をほぼ完全に相殺した。

3月6日にはイングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会(MPC)が開催されたが、予想通りに政策の変更は行われていない。現行の過去最低金利は6年目に突入しているが、特に緩和政策の縮小を急ぐ状況とは評価されていない。カーニー総裁は11日の下院証言で、経済のスラック(たるみ)が中銀の資産よりも大きい可能性があるとの認識を示すなど、景気の先行きに慎重姿勢を崩しておらず、利上げは急がないスタンスと見られる。ただ、マーケットでは英実体経済の回復を背景に早期利上げ観測が強くなっており、ほぼ半数が1年後の利上げを予測している。足元の経済指標をみても、2月の製造業PMIは前月の56.6から56.9まで上振れし、1月住宅ローン承認件数も2007年11月以来で最高を記録している。早期利上げ観測を後押しするような動きまでは想定しづらいが、日米の経済・金融政策環境の違いが、引き続きポンド相場をサポートする見通し。

問題は、中国やウクライナ情勢の方である。リスク投資に慎重姿勢が見受けられる中、ポンド/円相場の急伸シナリオも想定しづらい。特にパニック的なリスクオフの動きも見られないが、リスク投資再開までは押し目買いスタンスに留めておきたい。

テクニカルでは、一目均衡表の雲上限(169.37円)でサポートされるのかが注目される。同水準を下抜くと、基準線(169.32円)割れから下げ足が加速する可能性がある。抵抗線は直近高値の173~174円水準。サイコロジカルは、前週の8勝4敗から7勝5敗に。14日RSIは51.87。

今後1週間の予想レンジは、169.25~173.50円。

【 英国 】
03/12(水)1月貿易収支
03/14(金)1月貿易収支
03/17(月)3月住宅価格
03/19(水)イングランド銀行MPC議事録
03/19(水)2月失業率

【 日本 】
03/14(金)1月鉱工業生産指数
03/18(火)2月工作機械受注
03/19(水)2月貿易収支
03/19(水)1月景気動向指数