中国の輸出の落ち込み

懸念されるクレジットリスク
中国では、先日初の社債のデフォルトが起きるなど、クレジットリスクが懸念されている。肥大化したシャドーバンキングも大きな懸念だ。李克強首相は全国人民代表大会後の記者会見で、シャドーバンキングの監督を強化すると述べた。また、債務リスクはコントロールされているとし、デフォルトによるシステミックリスクの発生は容認しないと述べた。

一方で、アリババ集団が2013年6月に開始したオンラインMMF「余額宝」の顧客数が、2月末時点で8,100万人に達したらしい。中国全体の株式取引の利用口座数は、3月初めの時点で約7,700万口座なので、「余額宝」の顧客数が、中国全体の株式投資者数を上回ったことになる。「余額宝」の運用資産残高は3月第2週までに5,000億元(814億ドル)に達し、世界で4番目に大きな規模のMMFになったという。

中国の急成長はシャドーバンキングを含む、政府マネーによる不動産投資のよるものとの見方もあるが、膨大な貿易黒字が示すように輸出力も大きな原動力だった。その輸出の急減が新たな懸念となってきた。

このところ急減は2008年から2009年にかけての、リーマンショックを挟んだ急減に次ぐもの。回復は米の量的緩和、株式の底打ちとペースを共にした。米株はそのまま最高値更新するまで上げ続けているが、中国の輸出はギリシャショック後の、クレジットリスク回避の動きと共にした。

リスク回避の動きと中国の輸出伸びとに関連性があるとすれば、しばらく回復は望めないかもしれない。今後の量的緩和で期待できるとすれば日本だが、中国の輸出伸びにつながるとは思えない。シャドーバンキングと中国の輸出減はしばらく懸念として続きそうだ。