【米ドル】 外部環境の不安定化で、円に退避需要が発生

外部環境主導で、ファンダメンタルズ軽視
米ドル/円相場は、3月7日の1ドル=103.76円をピークに、足元では101円台前半まで軟化する展開に。ウクライナの地政学的リスクで海外投資家の動揺が続く中、円が地合を引き締めている。リスクオフの動きが活発化する中、相対的に安全通貨とされる円が消去法的に選択されている模様だ。

ウクライナでは、週末にクリミアの分離・独立を巡る住民投票が実施されたが、圧倒的多数がロシアへの編入を支持した。しかし、欧米諸国はこれを国際法違反としており、クリミア分離・独立を支持するロシアとの対立がエスカレートしている。特に具体的に何か危機的な動きが見られる訳ではないが、国際政治環境の不安定化が、投資家のリスク選好性にも影響を及ぼしている。中国経済の先行き不透明感もあって、外部環境がドル/円相場の上値を圧迫し易い地合になっている。

もっとも、今週19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、毎月の資産購入規模を更に100億ドル程度削減することが決定される見通しであり、ここから日米金利差が更に大きく縮小するような環境にもないだろう。米利上げ時期を巡る議論も活発化し始めており、量的緩和の縮小が開始される前とほぼ同水準の米金利環境においては、円相場の動向に関わりなくドル買いの妙味は大きい。天候不順の影響で鈍化していた米経済活動も底固さが再確認される展開が続いている。特に日米の経済ファンダメンタルズが何か大きく変わった訳ではなく、ドル/円相場の押し目買い基調には変化がないだろう。

テクニカルでは、一目均衡表の雲をブレイクすることに失敗し、基準線(102.48円)でのサポートにも失敗。目先は同水準が抵抗線になる。支持線は2月の直近安値100.76円、その下は100円の節目になる。サイコロジカルは、前週の7勝5敗から5勝7敗に。14日RSIは40.87。

今後1週間の予想レンジは、100.00~102.50円。

注目イベント。
【 米国 】
03/17(月)3月ニューヨーク連銀製造業指数
03/17(月)1月対米証券投資
03/17(月)2月鉱工業生産指数
03/18(火)2月消費者物価指数
03/18(火)2月住宅着工件数
03/19(水)FOMC
03/20(木)新規失業保険申請件数
03/20(木)2月中古住宅販売

【 日本 】
03/19(水)2月貿易収支
03/19(水)1月景気動向指数