人民元6.20

市場の次の注目材料は人民元
先週末15日、中国人民銀行は人民元のドルに対する為替レートの一日の変動幅を1%から2%に拡大すると発表しました。
その後、今週の人民元はボラティリティの高い値動きとなり1%以上の値動きを記録。
人民元安が続き、約1年ぶりの6.2元台を付けました。

まず、為替レートの変動幅の拡大についてですが、昨年も1%までの変動を発表しました。
それに続いて、今回は一気に2%まで拡大です。
元だとイマイチ分かりづらいですが、ドル円に換算すると、一日2円も動くわけですから、けっこうな値動きだということが分かります。

この背景には、何といっても米国の圧力でしょう。
記憶にある方も多いかと思いますが、大統領選の際にオバマ大統領の対抗馬であったロムニー氏が「中国は為替操作国と認定すべき」というコメントを発していました。

昨年まで中国は為替介入という方法で為替市場をコントロールしていましたが、それを徐々に市場に委ねるという形へシフトしてきています。

しかしながら、ご存じのとおり昨年からの中国の経済指標は芳しくなく、出てくる数字も正しいのかどうか怪しいというオマケ付きです。

G8でシャドーバンキングを何とかしろと名指しされた中国は、国家主席である習近平氏の指導の下ソフトランディングを目指すべく、着々と改革をしております。
先日の、社債のデフォルトもその一つでしょう。
潰れても50億程度と規模は小さなものでしたから、国家を危機に陥れるような大きな問題でないものは自然の成り行きに任せるといったところでしょうか。

さて、人民元の話ですが月曜日より大きく人民元安が進み、節目となる6.2(対ドル)に近づいていました。
この6.2というのが大きなキーポイントなのです。
難しい話を飛ばしてしまうと、ある金融商品は為替変動リスクヘッジを取っていない為、6.2元になってしまうと、追証が発生してしまうものがあるようです。
その額がなんと数十億ドル(1,000億円)にも上る可能性が出てきているようです。

昨日ついに*オンショア市場で6.2元がつきました。
しかしながら、追証が発生する方の市場はオフショア市場(上海外為市場)の方でこちらの方は何とか踏みとどまっている様子。
オンショア市場の方では、6.2元に到達した瞬間にオプションにタッチしたのか反対売買が加速し人民元高となっています。

*オンショア市場:国内の金融機関や国内の投資商品などを指します
反対に、オフショア市場は金融規制・税制面で優遇され、比較的自由に金融取引を実施でき、主に外国人の非居住者向けの金融市場です。

なんだかややこしい話のように見えてしまうと思いますが、市場参加者はこの人民元の動向を非常に気にしているようですので、ウクライナの次は人民元の動向(つまりは中国)を一つのテーマとして雇用統計まで進んでいくのかもしれません。

中国といえば、やはり貿易での結びつきの強い豪ドルです。
オーストラリアの経済指標は良いものが出ていますが、中国に足を引っ張られ上昇しては叩き落されという展開が続いています。
再度中国情勢が騒がれてくると、早めの撤退もしくは売り目線で考えるのがセオリーのようです。