<話題の焦点>=消防救急無線のデジタル化、大規模災害などに対応

 2016年5月31日の完全移行に向けて、消防救急無線のデジタル化が加速している。これは、従来消防・救急無線で使用していた周波数帯の電波利用者が急増した結果、総務省の周波数の割り当て政策に伴い、新しい周波数帯への移行が必要となったためだ。

 アナログ方式のままでは、同時に使える消防機関・車両に限界があるものの、デジタル化することで、音声以外のメールなどのデータ通信により情報伝達方法が多様化できるメリットが大きい。これにより、消防車、救急車などの連携を密にすることができ、大規模地震など災害に対応する緊急消防援助隊の広域応援もスムーズになるという。このデジタル化に伴って関連企業にビジネスチャンスが拡大している。

 個別銘柄でまず注目なのは電気興業<6706.T>。同社は、防災行政無線や消防無線など、無線通信のアンテナ・鉄塔工事を手掛けており、15年3月期から消防救急向けの施工が本格化する。日立国際電気<6756.T>は、消防デジタル無線システム用の基地局用アンテナの受注が拡大している。

 一方、富士通ゼネラル<6755.T>は、基地局(消防本部・消防指令センターなどに設置)と移動局(消防・救急車両などに装備する車載無線機や消防・救急隊員が携帯する無線機)間での連絡に利用する無線通信システムを担当している。

 さらに、NECネッツエスアイ<1973.T>は、無線により対象となる消防本部に消防車や救急車の出動指令や、火災・災害地点までの誘導などを行うシステムが主力。消防本部の消防指令業務を一元的に管理・運用する共同消防指令システムでも高い納入実績を持つ。
◆主な消防救急無線デジタル化関連銘柄

銘柄(コード)   今期営業増益率   株価   PER

NESIC<1973.T>  12.1   2057   12.3
電気興<6706.T>    2.6倍    628    6.5
富士通ゼ<6755.T>   25.7    930    8.1
日立国際<6756.T>   2.5倍   1190    9.7

※株価は27日終値(単位:%、円、倍)

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)